妊娠がわかったときの喜びは、計り知れないもの。
今回は、エコーでまさかの事実が判明したモリさん(36歳・仮名)に、その瞬間のリアルな心境や、その後の変化についてお話を伺いました。
医師の言葉に、ただただ驚き
「双子かもしれない」――。医師からそう告げられた瞬間、モリさんの頭の中は「えーー!!!!????」という驚きでいっぱいになったと言います。
「自然妊娠でしたし、家系に双子が多いわけでもなかったので、本当に予想外で…。ただただ驚きました」
診察室での医師の言葉は、今でも鮮明に覚えているそうです。
「『あれ?袋が2つあるな…(胎嚢のことだったと思います)様子を見ないとわかりませんが、双子の可能性があります』と。あの“袋2つ”というフレーズが、すごく印象に残っています」
驚きと同時に、モリさんの胸には別の感情もこみ上げていました。実は、今回の妊娠の前に一度、流産を経験していたのです。
「もしかしたら、あの子がまた別の形で来てくれたのかなって。なんだか運命的なものを感じました」
喜びと、すぐに押し寄せた“現実的な心配事”
パートナーに報告すると、やはり驚きつつも、とても喜んでくれたとのこと。二人で新たな命の奇跡を喜び合いました。
しかし、喜びと同時に、現実的な心配事が次々と頭をよぎります。
「まず、最初の検診をした病院でそのまま出産できるのかが心配でした。幸い、そこで出産できると聞いて安心しましたが…」
さらに、医師から「双子の場合、妊娠中の安定期はないようなもの」と聞き、気が抜けない妊娠生活になることを覚悟したと言います。
「仕事のことも心配でした。双子だと産休に入るタイミングが早まるので、業務の調整をどうしようかと…。安定期に入ってから報告するのでは期間が短すぎるのでは、と報告のタイミングにはかなり悩みましたね」
「大変だけど、楽しいよ」未来の自分から、あの日の私へ
目まぐるしい変化と不安の中で始まった双子との日々。今、モリさんがあの日の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉を贈るのでしょうか。
「『妊娠中も大変だし、管理入院もすることになるし、生まれてからも本当に大変な日々が続くよ』って(笑)。でも、『子どもたちがくれた世界は本当に広くて、大変だけど、すごく楽しい毎日だよ』って伝えたいです」
そして、こう付け加えます。
「『頑張りすぎなくていいんだよ』って。大変なときは、自分をちゃんと労わって、頼れる人やサービス、すべてを頼っていい。無理せず、周りを頼りながら進んでいってね、と伝えたいです」
予期せぬ双子の妊娠は、驚きと不安も大きいもの。しかし、モリさんの言葉からは、それを乗り越えた先にある、かけがえのない喜びと、周囲への感謝の気持ちが伝わってきました。多胎児を育てる大変さ、そしてそれ以上の幸福感が、そこにはありました。