結婚し家族となり、成長や日々の幸せを写す家族写真。それは過去と未来をつなぐ大切な記録です。しかし、子どもが独立すると家族写真を撮る機会は減ってしまうでしょう。
@lunchsimashoさんが、37年間欠かさず毎年撮影し続けた家族写真の軌跡をInstagramに投稿すると「素敵すぎてウルウルきました」「宝物ですね♪」「お母さん年取らなくないですか?」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
投稿者の@lunchsimashoさんに、家族写真の撮影秘話を聞きました。
結婚式を機に、毎年家族写真を撮影
投稿者さんが結婚式を挙げたのは、昭和61年のこと。それからご夫妻は、毎年欠かさず、家族写真を撮り続けています。
毎年家族写真を撮影するようになったのは、結婚式当日に友人が撮ってくれた写真がきっかけでした。
結婚7周年目までは「ただ漠然と“結婚記念日”として家族写真を撮っていた」と話す@lunchsimashoさん。
しかし、8周年目の結婚記念撮影をするときに「毎年撮っていったら節目節目で子どもの成長が記録できて面白いかも」と思い、正装して撮るようになったのだとか。
@lunchsimashoさんは毎年グリーンのスーツを着て、家族みんなが立って撮影することで「子どもたちの身長が伸びて、年々私のスーツのボタンが1個ずつ隠れていくことで子どもの成長を実感しました」と語ります。

当時はデジタルカメラがなく、フィルムカメラで撮影。24枚撮りのフィルムで撮影し、写真屋さんでその都度現像していました。

現在のデジタルカメラのように撮った直後に写り具合を確認できないため、写真が仕上がってから「あ~、今年は写りが悪いなぁ」と思うときもあったそうです。

家族写真を撮影するときのこだわりは「正装」が基本。この日ばかりは家族全員で正装し、少しよそゆきの顔で撮影に臨みます。
2人の息子さんが成長するにつれて「今年は一緒に写ってくれないかも」と思うときもあったそうですが、反抗期の時期でも、渋々撮影に応じてくれました。
帰って来てくれた長男
長男さんが大学進学で実家を離れた際、家族写真の撮影が続けられるか心配でした。しかし、深夜に最終バスで帰省した長男さんは「家族写真の時期だよね?」と言い、撮影のためだけに帰ってきてくれたのです。

急遽、寝ていた旦那さんと次男さんを起こして家族写真を撮影。反抗期真っ只中の長男さんがわざわざ帰省してくれたことに感動した投稿者さんは「この家族写真の撮影は絶対に続けていこう」と決心しました。
息子家族の歴史に受け継がれる家族写真
結婚29周年までは自宅で家族写真を撮影し、30周年記念に初めて写真館で撮影。その後、次男さんが結婚した際に再び写真館で撮影したそうです。

投稿者さんが家族写真を続けて良かったと思ったのは、長男さんが「高校生の頃、家族写真はどの家庭でも撮るものだと思っていた。大学に進学してみんなに聞いたら、どこも撮っていなかった」と言ったことがきっかけです。
その一言で初めて「どこの家族もやっているんだろうと、仕方なく写真に写っていたんだな」と気づいたのだとか。しかし、長男さんは「実家を離れて、改めて家族写真を続けてきて本当に良かった。これからもずっと続けたい」と話してくれ、投稿者さんは感激。時にはお小遣いで気を引きながらも、続けてきて良かったと感じたそうです。
結婚37周年
結婚37周年の家族写真は、投稿者さんの還暦の記念として、赤いワンピースで撮影しました。

今では家族写真の撮影と同じ日に、長男さんも次男さんも、それぞれの家族写真を撮影しています。
ここ数年は、写真撮影を兼ねて3世帯で1泊旅行。なかなか全員のタイミングを合わせるのは難しいそうですが「これからも家族写真だけは続けていきたい」と投稿者さんは話します。
一瞬で幸せな思い出がよみがえる、魔法のように不思議な力を持つ家族写真。親から子へ、そして孫の世代へと幸せな習慣が受け継がれているのは、とても素敵なことですね。