産後、息子の心臓病を知り…母「申し訳なく思った」 2人の兄弟を思う母の気持ちに迫る

産後、息子の心臓病を知り…母「申し訳なく思った」 2人の兄弟を思う母の気持ちに迫る
チューブを解くおにいくん(fuwarinonitijouさんより提供)

ふーくんは、生まれたときから心臓病を患っていました。現在2歳になったふーくんを、5歳のお兄ちゃんはいつも優しく見守ってくれています。

ふーくんやお兄ちゃん(おにいくん)の様子を「ふわり家の日常」として、YouTubeやInstagramで発信している母親のふわりさん。
※ふわりさんはお兄ちゃんのことを「おにいくん」と呼んでいるため、以下おにいくんとします。

そこには、ふーくんに対して着替えを手伝ったり、絡まってしまった酸素のチューブを直したりする優しいおにいくんの姿がありました。そんなおにいくんの優しさと、ふーくんとの関係などについて母親のふわりさんに話を聞きました。

ふーくんの病気について

不妊治療の末、待望の第二子を授かる事ができたふわりさん。

しかし12週頃に胎児の内蔵奇形が見つかり、不安な妊娠期を過ごしました。
その後、ふーくんは生まれてから数回開胸手術を受けました。

ふわりさんは、長男であるおにいくんに弟ができたらという思いから、不妊治療をしていたといいます。そのため、ふーくんの病気を知ったとき「申し訳なく思った。 将来、長男に負担をかけるのではないかとも思った」という気持ちだったと当時を振り返りました。

現在、ふーくんは普通の人と構造は違うものの自分の心臓で血液循環できるような手術を受け、酸素を取り入れることができています。しかし、薬は必要で定期検診は欠かせません。

ふーくんの自身の病気について「病気を理解しているというよりは、検査や投薬など自分がしなければいけないことに素直に向き合っているという感じです。 自分がつけている酸素のチューブについても『他人と比べて自分はなぜ?』など比較することはしていないと思いますが、自分に酸素が必要なのは理解しています」と話すふわりさん。

また投薬を嫌がるときには「ふーくんに必要だから飲んで」と言葉で伝えているといいます。そして、今後状況をみながら病気について伝えていくようで「自分の病気を受け止める環境作りと、理解を深められるように伝える予定です」と話してくれました。

※内臓奇形:顔や手足のかたちに異常がある外表奇形、心臓や腎臓などの内臓のかたちに異常がある内臓奇形があります。

ふーくんとおにいくんの関係

現在5歳のおにいくんが、ふーくんの病気を知ったのはまだ3歳のころ。
「幼かったので、理解しているというよりは弟のためにお留守番をしながら受け入れていると感じました。おにいくんは感受性が高いので、伝えたことより入院経験や通院などで病気を認識していると思います」

おにいくんとふーくん(fuwarinonitijouさんより提供)

おにいくんとふーくんの関係は「お互いを必要としているし、心許せる仲だと感じます」といいます。 甘えん坊のおにいくんがふーくんにべったりで、ときにはふーくんが嫌がることもあるのだとか。それでも笑い会える仲のいい兄弟だとふわりさんは話していました。

「兄の優しさが心臓病弟に伝わる瞬間」

ふわりさんが投稿したYouTubeの動画には、酸素のチューブが絡まってしまったふーくんをおにいくんが代わりに解いて助けている様子があります。

チューブが絡まることも(fuwarinonitijouさんより提供)

ちょっとした動きだったり、寝返りをうったりするとそのたびに絡まってしまう酸素のチューブ。そんなチューブをおにいくんは優しく解いてくれていました。ふわりさんはこうしたおにいくんの行動について「自然としてくれる」といいます。

チューブを解くおにいくん(fuwarinonitijouさんより提供)
チューブ解けたよ(fuwarinonitijouさんより提供)

「長男はもともと優しい性格ですが、弟がかわいくて仕方ないようでお世話してくれます」
酸素チューブが引っかかったときは解いてくれるのはもちろん、吸入薬も代わりにしてくれるそう。

おにいくんとふーくん(fuwarinonitijouさんより提供)

今後のふーくんとおにいくんについて「お互いを大切に、病気に負担を感じずかけがえのない存在であってほしい」と思いを話してくれたふわりさん。

優しくそーっと絡まるチューブを解くおにいくん。そこからはふーくんに対する優しさ、かわいくて仕方がない様子が伝わります。また、ふーくんの笑顔からもおにいくんが大好きな気持ちが溢れていますね。

今後、もし困難なことがあったとしても2人なら乗り越えていける、そんな様子が伝わってきました。

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