自衛官のメイク動画が200万再生「私たちのメイクと真逆」「勉強になりました!」の声 発信について自衛官に聞いた

自衛官のメイク動画が200万再生「私たちのメイクと真逆」「勉強になりました!」の声 発信について自衛官に聞いた

今「自衛官のメイクアップ術」を取り上げた動画が200万回再生(2024年8月現在)され「私たちのメイクと真逆」「勉強になりました!」と話題になっています。
日本の領土を守る活動や、災害時での救助活動など、さまざまな場面で活躍している自衛官のみなさん。
自衛隊東京地方協力本部さんのInstagram公式アカウント(@tokyo_pco)では、自衛官の活動やライフハックなどが投稿されています。

今回投稿された「自衛官のメイクアップ術」について、担当の方に話を聞きました。

真逆なメイクアップ術

自衛官のメイクアップ術は、よく見られるメイクとはまったく異なるものでした。通常なら、鼻や頬の高い場所は明るくし高さを強調しますが、自衛官のメイクは逆。

高い場所は暗い色に(@tokyo_pcoさんより提供)

「高い場所は暗い色」に、そして「低い場所は明るい色」にするといいます。

低い場所は明るい色に(@tokyo_pcoさんより提供)

そうして全体を馴染ませると、迷彩服と同様の柄になりました。

メイクの完成(@tokyo_pcoさんより提供)

動画はPR用のため、分かりやすく丁寧にメイクをしていますが、本来は任務に就く際にパパっと数秒で終わるといいます。
「ドーランに付いている鏡を見ながらメイクしますが、慣れてくると見なくても感覚でできるようになります」と教えてくれました。

どのような場所で有効的なメイクなのか聞いてみると…。
「こちらのメイクは、陸上自衛隊の迷彩同様に緑が多いところ(森林など)に有効です。人間の肌の色は自然界にない色のため、迷彩柄にすることで緑と一体化でき、隠れやすくなります。また、通常のメイクとは逆(高いところは暗い色、低い所は明るい色)にすることで、高い鼻や頬などをわかりにくくし、不自然な凹凸をカモフラージュすることができます」とのことでした。

また、迷彩服と同様のカモフラージュにするために、1年を通して基本的には同じカラーを使用しているといいます。ただし、訓練では敵と味方とを区別しやすい様に決まったパターンや色を使う場合があるのだとか。

しかし、ドーランを塗ると顔がかゆくなるという問題点も。
「かゆいときは、手で掻くと色が付いてしまうため、落ちている枝などで掻くことがあります。また、耳の中や後ろなど全部に塗るので、落とし忘れがよくあり、訓練が終了してからしばらく残っていることもありました(笑)」

メイクは、男性も女性も同様に、ドーランを塗って顔をカモフラージュ。女性と違って男性にとっては、メイク落としシートを買いに行くのが気まずいこともあるといいます。

※ドーラン:カバー力・付着力の高いクリーム状の油性ファンデーション。

SNSでの発信について

自衛隊東京地方協力本部さんの投稿では、自衛隊の裏側やライフハックを知ることができてとても勉強になるものばかりです。投稿を始めたきっかけについて聞くと、次のように教えてくれました。

「我々自衛隊東京地方協力本部は、主に自衛官の採用を行っている部隊です。自衛隊という職へ興味を抱いてくれた方や、まだ自衛隊のことをよく知らない方は『自衛隊って普段どんな事しているんだろう?』『どんな人が働いているんだろう?』とわからない事だらけだと認識しております。そのため、私たち広報は『自衛官は特別な人間ではなく普通の人間なんですよ!』と伝えたいと思っています。また、自衛隊は匍匐前進(ほふくぜんしん)を使った厳しい訓練や、筋トレや走り回っているイメージがあると思いますが、それはごくわずかな自衛官だけです。自衛隊では、食事を作る専門の人や、給料を計算する専門の人など、いろいろな働き方ができることを知っていただき、自衛隊の魅力をPRし少しでも採用につながればと活動しております」

また、今後の投稿について「こんな企画やってほしい!とかこんなの見てみたいと!とかあればどしどしコメントいただき、Instagramなどで引き続き発信していきたいと思います!応援よろしくお願いします!」と話していました。

私たちからみると、自衛官の仕事は分からないことも多いでしょう。気になることがあれば、ぜひコメントをしてみてください。

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