三重県、南牟婁郡にある紀宝町には、全国で唯一のウミガメ保護施設が併設されている道の駅「紀宝町ウミガメ公園」があります。そこで活動する飼育員さんたちに寄せられた質問の回答が今、X(旧Twitter)で話題となっているようです。今回は、そんなウミガメ保護施設の飼育員さんに、活動内容やカメたちの魅力についてお話を聞きました。
ウミガメがいる道の駅
道の駅「紀宝町ウミガメ公園」では、七里御浜での産卵調査や、定置網に掛かって怪我をしたウミガメを保護・調査して海に帰す活動を行っています。
産卵調査や怪我をしたウミガメの保護活動を行うことで、ウミガメの生態を理解し、保護の重要性を広めており、こうした地道な活動が、ウミガメの未来を守る大きな一歩となっているのです。
そんなウミガメ公園では、入場無料でプールで泳いでいるウミガメたちに出会うことができます。
施設にいるウミガメたちは種類によって性格が様々で、警戒心が強く、人前でエサを食べない個体もいれば、飼育員が来ると近づいてくれる個体もいるようです。
しかし、カメたちは毎日お世話している飼育員さんの顔を覚えているワケではないようで…!?
寄せられた質問に…
今回、ウミガメ公園の飼育員さんに寄せられたのは「かめたちは飼育員さんのことを認識してなついたりしますか?」という質問。
その回答は「飼育員の制服と同じ色の服を着た人はみんなエサをくれる人だと思っている」「飼育員以外にもカメたちが反応する」という少し複雑なものでした。
さらに「浮気現場に遭遇したような気持になります」となんとも言い得て妙な回答をする飼育員さん。
「普段は飼育員にしかしないような行動を他の人にしていると、少し寂しい気持ちになるので」話してくれましが、その感情は飼育員さんのカメたちへの深い愛情を物語っているかのようです。
しかしカメの中にはそんな薄情(?)ではない個体もいるようで…。
「アオウミガメやアルダブラゾウガメは、エサ以外の目的で寄ってきているのかなと感じるときがあります」「そういう行動を見ると、心を揺さぶられます」と話してくれました。
コメント欄には…
そんな投稿のコメント欄には「ちょっと複雑」「飼育員さんすねないで」「ダークな心境が醸し出てる」「面白い回答」と好意的なコメントが多数寄せられていました。
飼育員さんは「カメが色を識別できる点や、賢さについて多くの方が知るきっかけになったと思います。 若干悲しいオチの回答ですが、カメについて知っていただけたので、広報活動としてはいい結果になったと思います」と、多くのコメントが寄せられ、広報活動としても非常に意義のある結果となったことに喜びをみせます。
「これからも、多くの方がカメを身近に感じてもらえるように、魅力や生態を発信していきたいです」と、今後もX(旧Twitter)での活動を続けていくと話してくれた飼育員さん。
カメの魅力や生態をSNSを通じて発信することで、多くの人々がカメを身近に感じ、保護活動への理解と協力が広がることを願っています。