子宮体がんであることを公表したきっかけ
西丸さんは令和6年2月に自身の病気について公表し、そこから事務所の許可を取ってInstagramで病気の経過、治療の様子を発信しています。
このように広く子宮体がんについて発信しようと思ったのには理由がありました。
西丸さんが医師から「子宮体がん」という病名を聞いたとき、その病名にピンと来ませんでした。ネットで子宮体がんを経験した方の投稿を探し、少しずつ病気への理解を深めていったそうです。
一般的な子宮系のがんというと、最近ではCMにもなっている「子宮頸がん」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
子宮体がんは子宮頸がんと場所が違うだけでなく、発症する原因もまったく別のがんなのです。
自身で調べていくうちに、子宮体がんの情報が他のがんに比べて圧倒的に少ないと感じた西丸さん。自分自身の経験を発信することで、これから先誰かの役に立てばと話します。
病気について発信する上で、西丸さんが大切にしていることがあります。それは、毎日の記録として自分の変化を途切れず発信すること。
抗がん剤治療が始まると、副作用によって毎日のコンディションや症状、心境が変化します。その様子をInstagramのストーリーズで発信し、自分の様子を知ってもらう。
そうすることで、同じ治療をしている方や、これから治療が始まる方が見通しをもって臨むことができればと、副作用の症状がつらい抗がん剤を点滴した数日後も、欠かさず投稿しています。
抗がん剤の副作用による脱毛を「断髪式」でスッキリ
抗がん剤の副作用で多くの女性を悩ませる脱毛。
俳優として露出の多い仕事をしている西丸さんですから、やはり抗がん剤治療をすると決まる前までは「脱毛だけは嫌だ」と思っていたそうです。
しかし、脈管侵襲がみられたことにより抗がん剤治療が決まると、西丸さんの心境に変化が。「坊主になることで、新たなオシャレができる!」。覚悟さえ決まればラフに捉えることができ、実際に断髪した後は、わずらわしかった抜け毛がなくなりスッキリさっぱりだったそうです。
「しばらくは自分の坊主姿に見慣れず、鏡を見るたびに新鮮に感じていました」とすべてをポジティブに変えていく西丸さん。そのパワーに驚かされ、前に進む勇気をもらえますね。
この時の断髪式の様子を西丸さんはInstagramのリール動画に投稿しています。
「親友2人に手伝ってもらい、人生でなかなか経験できないことを3人で共有している感じが楽しかった」と話す西丸さん。リール動画では3人の仲の良い様子が伺えます。
これから目指す活動と発信について
現在は抗がん剤治療中のため、お仕事をお休みしているとのことですが、治療が終わったらまたお芝居がしたいと話してくれました。今の髪型を生かして「坊主の役があったらぜひやりたい!」と前向きです。
Instagramの投稿にも反響が大きく「投稿を見て元気になった」「勇気をもらえた」とメッセージが来るのだそう。
「がんと聞くと、ネガティブなイメージが圧倒的に強く、病気がわかって不安に押しつぶされそうになっている方がたくさんいると思います。そんな方たちが自分の楽観的な投稿を見て、大丈夫かもしれない、一緒にがんばってみよう。そんなふうに色々なことを前向きに感じて、情報共有できるような場でありたいです」西丸さんはそう語ってくれました。
そしてSNSの中で西丸さんが何度も私たちに訴えかけていることがあります。
「自分は健康だからと私のようにアグラをかいて検診に行っていない方、ぜひ、検診に行ってください!不正出血が少しでも出ている方、子宮体がん検診も受けてくださいね」
西丸さんのリアルな発信は、多くの女性に検診の大切さを伝えてくれています。
症状がないと、なかなか足が向かない検診ですが、早期発見、早期治療が最も大切ながん治療。1人でも多くの方の明るい未来のため、西丸さんの発信は続きます。