日本の技術力の高さには驚かされることが多くあります。職人のこだわり抜いた作品はどれも素敵ですよね。
株式会社キャステムは精密鋳造部品の製造販売を主軸に、ユニークな商品を数多く生み出しています。これまで「髪の毛サイズのお城」や「バナナハンマー」を生み出してきた株式会社キャステム。
今回、商品化したうんちの形をした芳香剤ケース「うんテリア」について株式会社キャステムのプロダクトマネージャーであるIRON FACTORY IKEDA(@IRON_IKEDA)さんに話を聞きました。
「うんテリア」商品化のきっかけ
ー「うんテリア」を作ろうと思ったきっかけについて教えてください。
BEAMSと、クラウドファンディングサービスを提供しているMakuakeが地域の企業をプロデュースし、その企業の技術を用いた製品を生み出して商品化する「ローカル共創プログラム」に参加させていただきました。
アパレル、商品のプロの視点からアドバイスしていただき、自社の可能性を広げられる活動です。今回の商品は一緒に取り組ませていただいたBEAMS広島の担当の方からの提案でした。
ーなぜ、うんちのモチーフにしたのでしょうか?
「うんちを嫌いな人はいない」「うんちは人を爆発的に笑顔にできる」「うんちは世界を救う」という考えからです。
そして「たくさんの人を笑顔にするうんちが多機能でさまざまな場面で役に立つ便利なアイテムだったら面白いよね」「うんちなのにうんちからいい香りがする」など、逆転の発想のアイテムは面白いという話から今回の商品が立ち上がっていきました。
弊社はもともと、独自で商品開発をしており、バナナの形をした「バナナハンマー」や、竹を鉄で作った箸置き「竹だ鉄や」などちょっと変わったぶっ飛んだ商品が多いのです。
普通はうんちを商品化するにはなかなか抵抗があると思いますが、キャステムであれば商品化しても違和感がないのではないか、むしろ「キャステムの鋳造技術を使い、本気でうんちを金属で作って、真面目にふざたらめちゃくちゃ面白いよね!」「それができるのはキャステムしかないよね!」という話になりました。
多機能な「うんテリア」
ー「うんテリア」のこだわったポイントはどういったところでしょうか?
多機能というところにこだわりました。穴が開いていることで芳香剤を入れれば「芳香剤カバー」に、ライトを入れれば「ランタン」になります。
金属製のため熱にも強く、お香カバーや蚊取り線香カバーにもなります。
また、商品名にもこだわりました。発売する直前までど直球に「うん香(光)」にしておりました。
うん香(うんこう)は、いい香りのするうんこで光(こう)の要素もあります。プロダクトの機能のど真ん中をネーミングにしました。
その後「うんテリア」というネーミングを考えました。こちらは、価値設定をインテリア要素・ペットの要素に設計して、その要素とうんちの掛け合わせで作ってみました。
プロダクト機能より、価値の方でネーミング検討を重ね、価値の方を前面に出そうとなり、「うんテリア」に落ち着きました。
開発までの苦労
ー開発までに大変だった出来事はありましたか?
本物の金属製ということもあり重厚感抜群の商品ですが、商品が大きくなってしまいますと、どうしても重く、使いづらくなってしまいます。
また、軽くなりすぎてしまいますと、安っぽくなってしまい、金属で作る意味がなくなってしまいます。
機能を確保しつつ、どうやって使いやすく安っぽくならず、軽量化できるかというポイントは苦労しました。
何度も3Dデータを作っては、3Dプリンターで出力して試作を繰り返し、試作に試作を重ねて、最適なサイズ・重さを見つけました。
「うんテリア」でいつも以上に笑顔に
ーすでにうんテリアを購入されている方はどのくらいいるのでしょうか?
現時点で9個のうんテリアを購入いただいております。SNSでプチバズりした際、リプ欄にも「欲しい」「購入したい」という方はたくさんいたのですが、販売ページの記載がなく「どうやって買ったらいいの?」という声が多かったです。ですので、プチバズりしたにしては販売数が伸びませんでした。
ーうんテリアを手に取った方の実際の声がありましたら教えてください。
まだお客様のお手元には届いていないのですが、SNS上では「運気がアップしそう!」「子どもが喜ぶ顔が思い浮かぶ」などの声が多いです。
また、今回の商品とは関係ないのですが、発売直後に鳥山明先生の訃報があり、アラレちゃんに関するコメントも多くいただいております。
ーうんテリアを手に取った方に、どのように活用してほしいですか?
まずは家族がいつも以上に笑顔になってほしいです。そして、ぜひ新たな使い方をどんどん見出していただきたいと思います!
とてもユニークな商品ですね。株式会社キャステムさんの今後の面白い商品にも注目です。