2.電車でぐずってしまった子どもに…
アケミさんが親子3人でお出かけした時のエピソードです。
電車が好きだった子どものために、近くの駅までお出かけしていたアケミさんたち。子どもも最初は楽しそうにしていましたが、だんだん飽きてしまったのか、降りる予定の駅まで乗り続けるのが難しい様子に困ってしまいました。
すると、首からカメラをぶら下げたお爺さんが話しかけてきたのです。そのお爺さんは趣味でカメラをしていて、自分の撮った電車の写真を一枚に纏めた作品の紙を子どもに見せてくれました。
子どもの目がキラキラとその作品に釘づけになり、降車駅までとても楽しく過ごすことができました。そして、その作品も子どもに渡すように印刷して何枚か持っているということで、そのままプレゼントしてくれたのです。アケミさんによると、子どもは帰ってからもずっとご機嫌でその作品を眺めていたとのこと。
お爺さんの気遣いに
電車内でのお爺さんの優しい気遣いにほっこりしたというアケミさん。このときのことについて話を聞きました。
ーお爺さんのこの対応にどう思われましたか?
心の底から嬉しいと思いました。子どもが小さかったので長い時間静かに過ごすのが難しく、騒いでしまいそうなタイミングだったので本当にありがたかったです。
ありがとうございましたと、お礼を言いました。
ーこの経験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
公共の場で子どもを見かけた時、同じように子どもを楽しませる大人でありたいなと思いました。
幼い子どもは感情を抑えるのが難しい時もあります。けれど、それを諌めるだけでなく、余裕を持って対応できる社会だと誰に対しても優しくいられるのではないかと思います。
このお爺さんの気遣いに、電車好きだというお子さんはとても嬉しかったでしょう。
イラスト:yoyoi(@yoyoi_mu)