小さい子どもを一人でお世話するのは大変なことも多いですよね。
今回紹介するのは「子どもが体調不良になったとき」のエピソードです。
深夜の嘔吐
ヒトミ(仮名)さんは、1歳8ヶ月のジン(仮名)くんを育てるお母さんです。
ジンくんは好きなこと・興味があるものに猪突猛進で元気いっぱい。そんなジンくんが胃腸炎になったときのことでした。
深夜に「こんなに吐くの?」と驚くほど何回も吐き続けたジンくん。嘔吐物の片付けが追いつかないほど何度も吐き続けていました。
すると、1階にいた夫のダイキ(仮名)さんが様子を見に来ました。「救世主が来た!」と思ったヒトミさん。しかし、ダイキさんはジンくんの着替えをポンッと部屋に放り投げて立ち去ってしまったのです。
その後少し落ち着いてきたので、ジンくんを着替えさせて寝かしつけようとしたヒトミさん。しかし、ジンくんはなかなか眠ることができずに泣き続けていました。
そんななか、再び部屋に来たダイキさん。今まで寝かしつけをしたことがなかったダイキさんでしたが、ジンくんを抱っこして寝かしつけようとしてくれました。
まだ吐き気が収まらないジンくんは何度も吐いてしまうのですが、ダイキさんは嘔吐物を手で受け止めて「大丈夫。出していいよ」と声をかけます。その後も2時間以上、何度も背中をさすり、子守歌を歌いながらジンくんを寝かしつけてくれたそうです。
ヒトミさんは「最終的にはしっかり救世主として活躍してくれました」と話してくれました。
”一人で抱え込まないで”
ヒトミさんにこのときのことについて聞きました。
ー助けてもらったとき、旦那さんに対してどう思いましたか?
最初の「来てくれた!」って思ったときの期待値が高すぎて、寝かしつけに来てくれたときは「はぁ!?今かよ!片付けているときに来て欲しかった!」とすごくイライラしました。
しかし、苦しそうな息子に寄り添って、息子が寝つくまで寝かしつけてくれたのはすごくすごく嬉しかったです。私自身もかなりテンパっていたみたいで、主人の声のトーンで落ち着き、息子の状態に目を向けることができました。主人には、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
私は、後処理のことを考えて袋の中に吐いてもらうことに必死過ぎていたため、初めての嘔吐に驚き、恐怖を感じている息子をサポートできていませんでした。
しかし、主人がそういった部分をフォローしてくれたことから「他のときにも気づいていないだけでたくさん支えてもらっているのかも」と考えるようになりました。
ー育児をする上で、大変なことはどのようなことでしょうか?
すべてが思うように、考えている通りには進まないことです。
自分の人生の中でこんなにスケジュール通り進まないことに自分がイライラして怒っていることに初めて気づきました。子どもが思い通りに動かないだけですごくストレスを感じてしまいます。「まぁいっか〜」と切り替えることがすごく大変です。
「子どもが1番」と考えているつもりが、よくよく考えてみたら自分軸で考えてることが多く、それに気づいて修正するのも大変だと感じています。それを遂行しようとするのは親のエゴで、子どもは思った通りにはなりません。ある程度想定している中を遥かに超えて来るので、未知への心構えや心のゆとりがないと、子ども自身も体調がすぐに悪くなったり、回復しにくくなったりしてしまうのだと思いました。
ー同じように育児に悩む方に伝えたいことなどを教えてください。
「大丈夫!そんなに考え過ぎず、一人でやらなきゃいけないと考えないで。こちらから発信すると意外に助けてくれる人、話を聞いてくれる人はいるよ。発信しなくてもスーパーで気づいたら子どもをあやしてくれる人、子どもを見守ってくれて、こちらが手いっぱいの状態がわかると助けてくれる人は結構いますよ」と伝えたいです。
子育てをしていると、いっぱいいっぱいになってしまい、周りがよく見えなくなってしまうこともあります。
しかし、落ち着いて周りを見渡してみれば、手を差し伸べようとしてくれている人は案外多いのかもしれませんね。
※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。