子育て経験のある方のアドバイスがストンと腑に落ちるときってありますよね。
今回紹介するのは「先輩ママの言葉に気持ちが楽になった話」です。
イラスト:yoyoi
いつもの道で、思わぬ出会い
サキ(仮名)さんが買い物の途中によく通るクリーニング屋の奥さんと話したときのエピソードです。
この出来事が起きたのは今から25年以上前。当時20代前半だったサキさんは、1歳の長男と年子で生まれたばかりの長女の子育てで毎日クタクタな日々を送っていました。子どもは可愛いけれど、泣いてばかりの長女にちょっかいを出す長男。ついつい叱ってしまい、泣かれて自己嫌悪に陥ってしまうこともありました。
イライラしたり、落ち込んだりする毎日を過ごしていたあるとき、買い物の途中によく通るクリーニング屋さんの奥さんが「大変だね、お母さん」と声をかけてくれました。普段は挨拶を交わす程度だったのですが、話をすると中学生になる息子と、年子の娘がいるとのこと。
同じ年子のお母さんということで、いつも下の子に意地悪をする長男のことを相談すると「まだ(長女は)赤ちゃんだから、お兄ちゃんのことを、今のうちにいっぱい可愛がってあげてね」と教えてくれました。
「ちょっかいを出して妹を泣かせる長男にイライラして、正直、なんでこんな意地悪な子に育ってしまったのだろうと落ち込んでいたので、その言葉にストンと気持ちが楽になった気がしました。それから、いつも通る度に子どもたちの名前を呼んで、声をかけてくれて、ご家族で見守ってくれています」
他のお母さんにも自分の体験談を伝えるように
このときのことについて、サキさんに話を聞きました。
ークリーニング屋の奥さんに相談に乗ってもらった際、どう思われましたか?
同じ年子の兄妹のお母さんということで、年齢は随分上でしたが、とても親近感がわきありがたい気持ちでした。今までは、ご近所付き合いや公園に行ってお友達を作ることも出来ませんでしたが、声をかけてもらって、子育てのアドバイスをいただいて、肩の力が抜けたように感じました。
奥さんには「ありがとうございます。また色々教えてください」と伝えました。それから、お店の前を通る時に挨拶がてら子どもの話をしたり、奥さんの子育て体験を聞いたりしました。
ーこの出来事から、何か気持ちの変化などはありましたか?
今、保育園で働いていますが、年子のお母さんには自分の体験を話したり、クリーニング屋さんの奥さんが教えてくれた言葉を伝えています。
ー育児をする上で、どのようなことが大変に思いますか?
大変なこと、というか、育児が終わりになることはないと思います。いくつになっても子どもの悩みはつきません。お腹にいるときから、無事に生まれてくれるか気になって、赤ちゃんの頃は無事に育つかどうか、発達のことも心配して、学生になると勉強やお友達のことも気になって、社会人になって二人とも独り立ちしているのに、体調や仕事のこと、色々気掛かりです。子どもの年齢、その時、その場面で悩みや心配事が変わってくると思います。
ー同じように育児に悩む方に伝えたいことなどを教えてください
赤ちゃんの頃は、泣いてばかりだったりイヤイヤ期があったり、お母さんもイライラしたり落ち込んだり大変なことが多いと思います。大きくなるにつれ、反抗期も始まったり、別の悩みが出てきます。それでも、子どもはいくつになってもかわいいし、大切に思えます。つらい時はお母さんも休んでリフレッシュすると、また子どもに優しくできます。
最後にサキさんは「子どもはお母さんのことが大好き。保育園の子どもたちは、いつも『ママに会いたい~』と言っています」と話してくれました。
子育てでイライラしてしまうこともあると思いますが、無償の愛をくれる我が子の成長を楽しみつつ見守っていきたいですね。
※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。