ワンちゃんによって、性格や反応はさまざま。穏やかでマイペースな子もいれば、甘えん坊な子も。どのワンちゃんも飼い主さんにとっては愛おしい存在ですよね。
ヨシモフ郎(@mofumofufufufufu)さんは、Instagram・X(旧Twitter)上でワンちゃんとの暮らしを題材にした漫画や絵を公開しており、今回紹介する話は、2023年10月に出版された【ドベとノラ2】(著書:KADOKAWA)にも収録されている話をSNS用に再編集したものです。
今回は放浪犬だった茶々ちゃんがお留守番をしたときのことについて話を聞きました。
茶々ちゃんとの出会い
茶々ちゃんがヨシモフ郎さんの家に来たのは、2022年の冬。九州では珍しく雪が降っている日でした。
その日、ヨシモフ郎さん宛に数年前からご縁がある保護団体から一本の電話がかかってきます。
電話の内容は”捕まえた放浪犬が殺処分対象になる可能性が高いため、2日間預かってほしい”というお願いでした。保護団体の方曰く「すごく吠えるしめっちゃ噛むらしい」とのことで、ヨシモフ郎さんは困惑しつつも役場まで引き取りに行きます。
茶々ちゃんを引き取りに行くと、建物の中からギャンギャンと激しく吠える声が外まで聞こえます。中に入ると激しく吠える茶々ちゃんの姿が。ヨシモフ郎さんを警戒した様子で吠え続ける茶々ちゃんでしたが、ヨシモフ郎さんが優しく撫でるとすぐに懐いた茶々ちゃん。
役場から茶々ちゃんを引き取り、ヨシモフ郎さんと茶々ちゃん、先住犬のノラとの生活が始まります。
2匹のお留守番の様子は…
ヨシモフ郎さんの家に来た茶々ちゃんは、ヨシモフ郎さんの姿が少しでも見えないと激しく鳴くだけでなく、嘔吐してしまうことも。
引き取ってから1週間が経った頃、ついに家にある食料が尽きてしまいます。姿が見えないと不安になってしまう茶々ちゃんのために、ヨシモフ郎さんのお姉さんを家に呼び、茶々ちゃん、ノラちゃんにお留守番をしてもらうことに。
ヨシモフ郎さんが買い物から帰ってくると、大喜びの2匹。
2匹がどんなふうにヨシモフ郎さんを待っていたかがわかる動画が撮影されていました。その動画を撮影すると、何とも可愛らしい2匹の姿が映されていました。
ヨシモフ郎さんがいなくなったとたんに、慌てる茶々ちゃん。
対照的に、じっと座って待つノラちゃん。
どちらもヨシモフ郎さんの帰りを待ちわびているのが伝わります。こんな可愛い待ち方をされては、家をなかなか空けられませんね。
保護犬茶々ちゃん
ーヨシモフ郎さんの姿が見えなくなると不安になってしまう茶々ちゃんですが、慣れるまでどのくらいかかりましたか?
最初は1秒くらい姿を隠す練習から始めて1ヶ月くらいで30分ほど、2ヶ月で3時間ほどの留守番ができるようになりました。
ー最初は凶暴のように見えた茶々ちゃんですが、漫画ではすぐにヨシモフ郎さんに懐いている印象でした。迎えいれたときの茶々ちゃんの印象について教えてください。
事前に「すごく吠えるし、噛む」と聞いていたので覚悟してお迎えに行ったのですが【ちょろかった】です!寂しくて甘えたいけど怖くて吠えるしかなかった印象です。
茶々ちゃんとノラちゃん
ー19話の漫画について、それぞれのワンちゃんの性格がわかる漫画ですね。茶々ちゃんとノラちゃんの仲は深まりましたか?
茶々は数ヶ月我が家で暮らしてましたが、ノラが他の犬に興味がないため、仲は特には深まりませんでした。でも茶々的にはノラが同じ部屋や空間にいてくれることだけでかなりな安心感を感じてたようで寝る時や散歩中など、そっとノラの近くに寄っていました。
ーお姉さんがいたとしても、ヨシモフ郎さんの姿が見えないとワンちゃんたちは不安になってしまうのでしょうか?
茶々は姉と会うのがこの時まだ2回目でまだまだ不安な時だったと思います。ノラは犬同様に人間にもあまり興味がないので姉がいてもいなくても(ふーーん)な感じです。飼い主である自分に対してもそんなに興味ないだろう、と思ってたのでじっと待ってくれているこの動画には喜びと同時に少し驚きました。
多くの人から愛されている漫画
ー茶々ちゃんについて、漫画を描くきっかけは何だったのでしょうか?
いつかは描きたいな、とずっと思ってた時に出版社さんに「茶々のお話を描きませんか?」と言われて描き始めました。
ー漫画を描いていて読者のみなさんの反応はどんなものが多いですか?
自身も犬を飼ってる、または飼ってたという読者さんが多く、その方の思い出と共に送られてくる感想がとても素敵なことが多いです。かわいいかわいいと言いながら茶々やノラに接し、かわいいかわいいと言いながら今漫画を描いてますので「かわいい」と言われると嬉しいです。
保護活動について
ー保護犬に関わっているきっかけがあれば教えてください。
ドベ(長男、ドーベルマン)に保護犬の友達ができたのが最初のきっかけです。それまでは保護犬という言葉も知らなかったのですがその後「ドベに似てる」と言われてた保護犬のノラがうちの子になりました。
ー普段、ヨシモフ郎さんはどのような活動をされているのでしょうか?
実は普段はノラと遊び呆けているだけで保護活動はしてません。ただ縁がある保護団体さんや犬友さんから頼まれた時には譲渡会のお手伝いや犬猫を預かったりさせてもらってます。
とても可愛らしい茶々ちゃんとノラちゃんのお留守番でした。
残念ながら世の中には、保護が必要な犬や猫がたくさんいるのが現実です。積極的に関わることは難しいかもしれませんが、ヨシモフ郎さんのように「できることができたらいいな」…そんな思いでいるだけで、救われる子もいるのかもしれません。