今後に繋げていきたい
ー「いつか映画やドラマに出たい」とありますが、将来俳優になることを目指しているのでしょうか?
小さいころから映画やドラマを見るのが好きで、俳優になるのが夢です。しかし、障がいをもっていることで前に進めずに諦めていた自分がいました。
大学時代にエキストラをやっていたとき、キャストの友達役として提案されることもありましたが、手の障がいを伝えると断られてしまいました。ドラマのなかは健常の世界なので、視聴者に影響を与えてしまうのではないか、エキストラの手に障がいがあることでドラマの伏線だと思われてしまわないかなどと考えたこともあります。
障がいの方向けのオーディションから、障がいをもってる人を雇用している事務所に入りました。現在は辞めていますが、オーディションやレッスンも受けていました。
障がいをもっている人を受け入れる事務所はなかなかありません。事務所に入りたくて、障がいのことを事前に伝えると、入れても仕事がなかなかないかもと伝えられることもありました。
ーどのような俳優を目指していますか?
自分が出ることによって、障がいを持つ方々の今後に繋がればいいと思っています。やりたいなと思ってもできなかった過去があるので、同じ境遇の人みんなに勇気を与えられる存在になりたいです。
ドラマなどでは車椅子や視覚障害・耳が聞こえない方の話は出てきていますが、私のような障がいにはまだまだスポットが当たりません。なので、障がいあるなしにかかわらず、誰もが輝ける世界を作りたいと思っています。
ー現在はどのような活動をされているのですか?
知的障害施設の(グループホーム)の世話人をしています。大学時代はアルバイトの経験もあり、就職したい会社でのボランティアやインターンをしていました。
自分らしく生きられるように
ー同じように障がいを持っている方に伝えたいことなどはありますか?
SNSで発信している人が目を向けられがちですが、公での発信以外でも同じ障がいをもっている方が周りと関わることで、それが発信になり、障がいについての理解を広められると思います。SNSでの発信以外でも広げられることもあります。
「自分もしたいけどできない」という悩みがくることがありますが、普通に暮らしていても発信になっているんだよ、と伝えたいです。そうすれば、障がいもってでも自分らしく生きられるのではないでしょうか。
むろいさんの投稿には、毎回多くのコメントが寄せられています。むろいさんの発信で、元気や勇気をもらっている方がたくさんいるようです。