緑内障は、視神経という器官に障害が起こり、見える範囲が狭くなっていく病気です。公益社団法人日本眼科医会によると、40歳以上の約20人に1人は緑内障有病者と言われています。
@molee_tvさんは、20歳の頃に緑内障を発症しました。現在はInstagramやYoutubeで緑内障について発信しています。また、緑内障ダンサーとして、ダンスのパフォーマンスも公開しています。
@molee_tvさんに、緑内障や自身の活動について話を伺いました。
現在の活動と緑内障の症状
ーダンサーとしては、普段どのような活動をされているのでしょうか?
ダンサーとしての活動は 舞台で踊ったり、障がいのある方へ身体表現のワークショップを行っています。
ー20歳の頃に緑内障になったとありますが、現在の症状としてはどのような症状がありますでしょうか?
緑内障の現在の症状は 左目が中心の視野が欠けております(緑内障中期)。右目は、左下側から4分の3が欠けており、右上のみ見えています(緑内障後期)。 両目で何かを見る時は、中心にモヤがあり見えないので、目線をずらして見える視野で周りを把握します。
緑内障の診断について
ー緑内障だと診断される前、どのような症状がありましたか?診断されるまでの経緯について教えてください。
20歳の6月ごろ、舞台の稽古中に、右目の左下に目脂がついているような感じで、モヤがかかっており、目を擦っても取れない症状がありました。数日経っても無くならなかったので、気になり眼科へ行きました。
眼科へ行くと先生から『眼圧が30もあるよ!親御さんを呼んで』と言われ、母親と一緒に緑内障の診断を受けました。
緑内障と診断されたとき、頭が真っ白になり唖然としました。
ーこれまでどのような治療をされてきましたか?また、どのような変化があったのでしょうか?
治療方法は、基本的に目薬で眼圧を安定させています。一度だけ、眼圧が下がらなかったことがあり、その際には、眼圧を下げる手術を行いました。
生活の変化は、本や書類など、小さな文字が読みづらくなりました。物との距離感が掴みにくくなったり、視覚での識別が難しくなりました。車が運転できなくなったりなど。
目の変化は、診断されてから6年間は変わらずに眼圧は安定しており、視野のかけ方も診断された時と同じ状態でしたが、26歳の頃に眼圧が3ヶ月間下がらない期間があり、その際に、両目とも視野の欠損が広がり、左目の見えていた視野が見えなくなる変化はありました。
勇気や元気を届けたいという思いで始めたSNS
ーSNSでの発信をしようと思ったきっかけを教えてください。
障がいのある僕でも踊ることができ、障がいのある方や同じ視覚障がいのある方たちへ、勇気や元気を届けたい気持ちで始めました。
ーSNSでの発信をしたことで、何か変化はありましたか?
SNSを発信したことで、同じ緑内障の方や緑内障に興味を持ってくれた方から応援のメッセージをもらえたり、緑内障に関しての情報をお互いに共有することができるようになりました。
緑内障に悩む方へ
ー同じように緑内障に悩む方に伝えたいことなどはありますか?
緑内障である自分の目を好きでいてあげてください。僕も診断されてから6年間は緑内障の自分の目がとても嫌いでした。その中でも、緑内障の僕を必要としてくれる人や緑内障の僕の踊りを好きでいてくれる人がいたことで、自分の緑内障の目を好きになることができました。緑内障は怖いものではないと思っています。
@molee_tvさんの活動は、たくさんの人に元気と勇気を届けていることでしょう。