切り絵は、紙を繊細に切り取って表現する日本の伝統的なアートであり、一枚の紙から生まれるシルエットや模様は、見る人を魅了する力があります。
切り絵創作家の福田理代さんは、Twitter上に切り剣Masayo / 「切り剣 福田理代切り絵作品集」発売中(@kiriken16)のアカウントで、多くの切り絵作品を投稿されています。その作品の数々は多くの人に驚きと感動を与えました。
作品が投稿される度に「あまりの美しさに声が出ました」「素晴らしい」など賞賛のコメントがたくさん寄せられており、その作品の素晴らしさが感じられます。
その素敵な作品の作者である福田理代さんに話を伺いました。
ー切り絵はいつから、何がきっかけで始めたのでしょうか?
高校生の頃、友達の誕生日カードを作ったのがきっかけです。四角い紙しか手元になく、それではあまりにも味気なかったのでハート型に切り抜いたのが始まりです。その先の友人の誕生日カードも次々手作りしているうちに女の子の横顔、小鳥、花束…と、徐々にモチーフが細かくなり大きくなって行きました。
ー切り絵のどのようなところに魅力を感じますか?
限られた技法の中でどこまでの表現が出来るか挑戦できるところと、完成した時の達成感がたまりません。私の場合は彩色、折り、重ねなどは使わず、単純な平面一枚切り絵なので尚更できる事が限られているのですが、その中で奥行き感や立体感がうまく表現できると達成感と爽快感を感じられます。
ー切り絵を作っているとき、こだわっている部分などありますか?
先にも述べてしまったのですが、シンプルな平面一枚切り絵にこだわっています。シャーペンで下描きを描き、それをデザインカッターで切り抜くのみ、すべて繋がった一枚の作品でどこまでの表現が出来るかを突き詰めています。
ー作品を拝見して、独創的なものが多いなと感じました!切り絵のデザインはどのようにして決めていますか?
もともとちょっと不気味な生き物やインパクトのある生き物に魅力を感じでいました。小さいころから図鑑の深海魚や嘴の大きな鳥に目を奪われているような子どもでしたので、それが今の私の作品に繋がっていると思います。
ー作品を見て息子さんはどのような反応をされてますか?
私が切り絵を作っている事が当たり前の日常なので興味が無さそうな感じで「いつものこと」と思っているようです。反応が欲しくてしつこく「どうよコレ!どうよコレ!?」と言うと「良いじゃん?」と言うくらいです。
ー今までで一番お気に入りの作品などありますでしょうか?
今までで一番お気に入りの作品は2枚あってどちらが一番か選べません。 蛸の方のタイトルは「海蛸子」 鳳凰の方はそのまま「鳳凰」 です。
どの作品も目を奪われるほどの繊細さです。
福田さんは、オフィシャルサイト内で制作の様子を公開しています。細やかな動きで作り出される線の一本一本は必見です。また、作品集でも数々の素晴らしい作品を見ることができます。
一本のカッターによって刻まれる線の美しさは、今日も人々を感動させていることでしょう。