見るだけで涼しげな麦茶、おいしそうなスイーツ、素敵な衣装…
実はこれ、全部“洗濯バサミ”でつくった作品なのです。洗濯バサミの色、光加減が相まってぱっと見ると本物なのかと目を疑ってしまいます。
この作品をつくっているのは洗濯バサミフォトグラファー・岡本なう(@okaphotoart)さん。
岡本さんは、色とりどりの洗濯バサミを使って素敵な作品をつくっており、その作品を自身のSNSに投稿しています。
なぜ洗濯バサミを使おうと思ったのか、作品の裏側について岡本さんに聞いてみました。
なぜ、洗濯バサミ?
ー洗濯バサミでアートをつくろうと思ったきっかけを教えてください。
2021年3月から「洗濯バサミフォトグラファー」としての活動は開始しました。そこから洗濯バサミの魅力を追求した写真を試行錯誤しながら撮り続けていますが、洗濯バサミを使った立体作品などを始めたのは、2022年4月20日にSNSに上げた「①洗濯バサミ草(そう)」がきっかけです。
これは、洗濯バサミに蛍光塗料を塗って蛍のように撮れないかなぁーと思い、塗料を乾かしていた時に撮ったものです。雑草が生い茂ってきた我が家の庭にいい光を見つけたので、試しにこういうものもSNSのフォロワー様に楽しんでもらえるかなぁーとTwitterとインスタグラムにアップしました。結果、思ったよりも皆様が楽しんでくださったので、それならば花が咲いたら面白いかなぁーと思い、「②洗濯バサミ草の花」をあげました。
そこからタンポポのように綿毛になったら…と思い「③洗濯バサミ草の花(綿毛)」、梅雨に入ったので「④洗濯バサミ花(紫陽花)」などと繋がっていきます。
そして、「④洗濯バサミ花(紫陽花)」が人生で初めてTwitterでいわゆる「(ちょこっと)バズる」という状態になり、より多くの皆様に楽しんでいただけている感覚が強かったので、この洗濯バサミを使ったアートの側面としての作品はこれからも続けていこうと思うようになり、現在に至ります。
ー洗濯バサミアートをつくるうえでのこだわりや、難しいと思う部分について教えてください。
制作時は、見た人が一目で洗濯バサミだとわかるクオリティーだと意識しながらいつも制作をしています。
撮影時には、一目で洗濯バサミだとわかってしまうものを、どうにかパッと見るとソレっぽく見えるように撮れないかと、パッと見のリアリティーを大事にして撮ることを意識しています。その加減が難しくて、何度も撮影をしています。
409個の洗濯バサミを使った作品も!?
ー大きい作品だと、どのくらいの数の洗濯バサミが必要になってくるのでしょうか?
ラフレシアという世界最大級の花をイメージしてつくった時、幅が60cmで、使った洗濯バサミが409個でした!あの時が1番多く洗濯バサミを使ったと思います。
でも、いつも何かをつくろうと思うと、洗濯バサミが不足しているので、「どれくらい洗濯バサミを持っているのですか?」とSNSのコメントなどで聞かれると、「作品づくりに足りないくらい持っています」と答えていますね。
ー今までつくった作品のなかで、特にお気に入りのものはありますか?
水たまりのリフレクションを利用して、洗濯バサミでつくった漢字を完成させる“洗濯バサミフォト”が気に入っていますね!このシリーズは、やっとアイデアを形にできたという感じで、これからも沢山撮っていきたいと思っております。
見方を変えると「幸せ」は、すぐ横にある…という洗濯バサミフォトです。
この撮り方のアイデアが、自分の中では、「まさに洗濯バサミフォトグラファーの1枚が撮れた」と実感しており、気に入っております!
もともとアートやハンドメイド、フォトグラファーとして活動されていた岡本さんですが、現在は洗濯バサミフォトグラファーとして活動しています。
ハンドメイド作品は「ほっこりクオリティー」と名付けて「ほっこり」を追求していました。名前の通り、作品を見てみるとほっこりするような作品が多いですね。
みんなを喜ばせたい、という気持ちが今後も素敵な作品を生む原動力になっているのでしょう。