大阪府高槻市にある“高校生までタダで食べられる”たこやき屋さん。そんなたこやき屋さんの投稿が2.4万件のいいねを集めています。(2023年6月8日現在)
その投稿はお店にきた子どもからの対応に驚いたという内容。今まで無料でたこやきを食べていた子から「コレ、ちょっとだけやけどバイト代出たんでたこやきチケット(子どもが無料で食べられる券)にしてください」とお金をおいていってくれたそう。
店主であるたこやき先生かわひー(@kawahiii、以下かわひーさん)さんが運営する『100円たこやき』は、高校生までタダでたこやきが食べられます。その仕組みはたこやき公式サポーターと呼ばれるかわひーさんの活動に賛同してくれる方たちが毎月100円または1,000円をお店に支払い、そのお金が子どもたちが無料でたこやきを食べられる“たこやきチケット”となります。
かわひーさんの投稿には「恩返しならぬ恩送り」「店は損しないし、子どもはたこやき食べれるし、大人はいいことした気持ちになれるし、すごいシステム」などとコメントが寄せられました。
今回はかわひーさんに話を聞きました。
ー元々公務員をされていたそうですが、「タダで食べられるたこやき屋さん」を始めたきっかけを教えてください。
雑談がしたかったからです。ちょうど通信制高校に転職したころに新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になってしまい、子どもを見ながらだったのが大変で…
子育ては嫌いではなかったのですが、学校の先生をしているのか、父親をしているのか…と考えてしまう頃がありました。そんなときに公園に行って、パパ友とかと話したときが楽しくて「雑談しよう」と思い立ったのがきっかけです。
だからいいことをしようと思って始めたわけではないです。ただ雑談がしたくて始めただけです。その結果、誰かが喜んでいるという事実があればいいと思いますし、人が集まればいいなと思っています。
このシステムは奈良県にあるカレー屋さんを参考にしたそう。このカレー屋さんでは、食券を購入し店にあるボードに貼っておくと、おなかをすかせた子どもが無料で食べれるというもの。
100円たこやきでは、店にあるたこやきチケットを使って子どもたちが4個入りのたこやきを食べることができます。
ーお店に来る子どもたちからどんな声をもらうことが多いですか?
「ここのたこやきが一番うまい!」と言ってくれる子もいます。勘違いだと思いますけどね(笑)あとは休んだりすると「なんで昨日休みやったん?」と怒られることもあります(笑)お互いにため口で友達のように接することが多いです。
ーお店に通っていた子がバイト代を渡しに来たときどう思いましたか?
「この間まで食べに来てたのに…!」と面白かったです(笑)
お金を持ってきてくれて嬉しかったですし、あとは教え子が払ってくれたり地域の保護者の方がチケットを購入してくれたりすることもあり、そういうときも嬉しいなと思います。
ーサポーターからどんな声を頂くことが多いですか?
たこやき先生を知って「いい活動だね」「自分はできないけどお金を渡すね」と言ってくれる方がいました。
かわひーさんは午前中に通信制高校の教師として働き、放課後の時間帯にたこやき屋さんを運営しています。この活動を始めたのは約1年半前。現在、100円たこやきサポーターは月間で200人ほどいるようです。
雑談をしに寄ってみてはいかがでしょうか?