ー同じHSPの方に伝えたいことは何ですか?
若い世代の人々には、ボクのように“無駄な苦労”や“時間の浪費”をすることなく、賢く生きてほしいと願っています。
心が繊細でつらい思いをしたとしても、苦手なことを無理に頑張る必要はないし、嫌なことからは逃げてもいい。他人の意見を真に受けすぎたり、引っ張られたりする必要もない。今は情報やツールが豊富で、自分に正直に生きる選択ができるし、やりたいことを実現するための環境を整えられる時代です。だから、HSPとして生まれてきた人たちには、HSPの特徴を自分なりに都合よく解釈して、HSPの良さを活かしながら心地いいと思える暮らしを実現してほしいと思っています。
「HSP」を知る前の何十年かは、パワハラやモラハラが普通に横行していた時代だったので、ボクは自分の感情を抑えて辛抱し、背伸びして強がることが日常でした。そうやって耐えることが心を強くする手段だと思っていたんです。
でも「HSP」の概念を知ったことで、そんな努力や我慢はまったく意味がなかったと知り、人生かなりの遠回りをして、時間を無駄にした気がしてしまいました。
もしもボクのSNSでの情報が、わずかでも誰かの役に立つようであれば、今までのボクの無駄な苦労も少しは報われるのかもしれないな、という気もしています。
ー今後の活動についてお伺いできればと思います。
現在、HSPの説明や対処法についてはたくさんの情報がありますが、ボクがSNSで発信しているようなカタチで「リアルなHSPの本音」を目にする機会は、あまりないように感じます。そういう意味では、今後もSNSでの活動を自分のペースで楽しみながら続けていくことが一番大切かな、と考えています。
今後、ボクの娘が成長の過程でHSPを自覚していくように、新たにHSPに関心を持つ人は増え続けると予想しています。そんな中で、ボクのリアルなHSPの本音が、ひとつの“参考情報”として、若い世代の人たちの目に止まれば、それは非力ながら意味のあることだと思います。
その意味では、いつか子どもたちに向けて、HSPやHSCの情報をわかりやすく伝えていける媒体(例えば絵本など)を作っていけたらいいな…という思いも持っています。
モリヒトさんの投稿を通じて、HSPの概念を知ったという方もいるのではないでしょうか。モリヒトさんの娘さんもいつかHSP・HSCの概念を知ったとき、同じ特性を持つ父親が近くで寄り添ってくれるのはとても心強いでしょう。