1992年からJR西日本に勤務する高原晃さん。2019年6月からの約3年間、JR岡山支社広報室長を務めた後、JRからの出向で2022年4月に津山市観光協会DMOマネージャーに就任しています。
就任後、津山市内の城東・城西地区の歴史資源、津山まなびの鉄道館の情報発信に取り組んでいる高原さんに話を聞きました。
JR西日本から津山市観光協会へ
「JR西日本と津山市が、地域共生に取り組むと知り、津山市観光協会のDMOマネージャーに挑戦したいと思いました」と話す高原さん。津山の歴史と鉄道の魅力をアピールしていきたいと語ります。
「入社9年目のJR本社営業本部の時、京阪神地区を発着点にした津山への日帰り旅行プランを作りました。市内の店舗や施設の皆さんの協力で実現できた良い思い出があります。22年が経ち、再び津山でイベント企画や観光客のおもてなしに携わり、津山との縁を感じます」と話します。
新観光列車 津山線で運行開始
2022年7月から9月まで開催した岡山デスティネーションキャンペーンをきっかけに、観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」号が運行を始めました。
「期間中、スローライフ列車、観光列車あめつち、急行砂丘号の運行などがありました。地元でのおもてなしに地域の皆さんと取り組み、津山の観光をPRする一員になれたと思います。キャンペーン後も、観光客の受け入れ方や仕組みづくりで、改善できるところを見直していきたい」と抱負を語ります。
津山のブランド力を強めたい
津山は観光資源が豊富だからこそ、ブランド力が低下しないよう、今が見直す時期だと言います。
「鳥取道や播磨道の整備により、隣県からのアクセスが良くなりました。道路や鉄道の交通網を軸に、津山だけでなく、地域全体で観光連携を図り、津山のブランド力を強化していきたい。2024年秋に県北地域で、県が中心になって企画したアートプロジェクトが開催され、自治体とJR西日本が連携します。イベントが観光連携の一助になれば」と将来を見据えます。
津山市内の高校に通っていたので、津山への思い入れがあるそうです。
「高校生活を過ごし、社会人になってからも思い出が残る津山で仕事をすることになりました。地元に帰ってきたという気持ちを強く感じています。昨年までJR社員として、2か月に一度、津山まなびの鉄道館で観光協会の人と意見交換してきました。立場が変わり、今まで意見を交わした相手と同僚になって、一緒に仕事をすることが不思議な感覚です。みんなで協力しながら、津山の観光PRを進めていきたいです」と笑顔で語りました。