低カロリーで、食後の血糖値上昇を抑制し、内臓脂肪の蓄積を抑える効果も報告されている希少糖。香川県三木町の小蓑(こみの)地区には、この希少糖の研究機関があります。そんな小蓑地区に、5月にオープンした農村カフェ「いこい」では、希少糖を使用したフレンチトーストなどのスイーツを味わうことができます。
「おもしろいを香川に!!」
そんな農村カフェ「いこい」を運営しているのは、5人の大学生。彼らは学生団体「koi-koi」のメンバーです。
「koi-koi」には現在、香川大学の学生約50人が在籍。地域貢献のため、空き家活用プロジェクト、商品開発、カフェ運営などに取り組んでいます。その活動は多種多様で、ボランティアのレベルを超え、ビジネスレベルに及びます。
この大所帯の活動を取り仕切るのが、香川大学大学院地域マネジメント研究科1年の久米佑輔さんです。
久米さんは5歳まで高松市に住み、その後は両親の仕事の関係で全国を転々としてきましたが、食品化学を学びたいという気持ちから再び香川県へ戻ってきました。しかし、大学入学後しばらくすると、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、大学の活動も制限されました。
そんな状況の中、大学に頼らず、地域に貢献できることを自分たちの力でやりたいという思いから、2021年に「koi-koi」を発足させました。合言葉は「おもしろいを香川に!!」。「地方=香川」でしかできないことに挑戦したいと、それぞれが得意分野を生かしながら、興味・関心のあることに突き進んでいます。
希少糖を使ったメニューを提供
のどかな山間にたくさんの野菜が栽培されている小蓑地区。希少糖と小蓑の野菜を使った商品開発を行って小蓑を盛り上げようと、地域の人たちとkoi-koi代表の久米さん、樽井優華さん、森川愛梨さん、吉岡凛さん、藤輪心真さんら5人の学生たちが結びついて農村カフェ「いこい」が誕生しました。
今回開発されたのは、季節のベーグルサンド、フレンチトースト、ラスクです。季節のベーグルサンドは毎月具材が変わります。それは自然豊かな小蓑で採れた旬の新鮮な野菜を使用するからです。生地にもこだわり、希少糖を練りこんで丁寧に焼き上げます。フレンチトーストは希少糖シロップ入りの卵液に浸け、ラスクにももちろん希少糖が使用されています。
「いこい」のメンバーと一緒にこの地域を盛り上げる、三木町地域おこし協力隊の芳田裕美さんも、「若い方にもっとたくさん足を運んでほしいですね」と話します。
最近、4匹の子ヤギが仲間入りし、さらに賑やかになりました。川のせせらぎ、子ヤギの鳴き声を聞きながら、小蓑の野菜を使ったベーグルサンドや希少糖を使ったフレンチトーストを食べて、のどかなひとときを過ごしませんか。