野原に転がった倒木の上、しっかりと二本足で立つプレーリードッグ。その目線は遠くを見ながら、微動だにせずに立っています。何とも凛々しい姿です。その手には、ピンクのフサフサした猫じゃらしのおもちゃを持っています。
この様子が動画付きでツイートされると、「猫じゃら神!!」「魔女のキキちゃんみたいだ」「決めっ!て感じが頼もしい」「うちの猫じゃらし全て奉納致します」などのコメントで盛り上がりをみせました。
この凛々しい姿のプレーリードッグの名前はV(以下、ブイ)君。2月末の誕生日で3歳になります。飼い主のYukiyng(@Yukiyng2)さんは動物園でプレーリードッグを見て好きになり、通い続けました。半年間悩んだ末、飼う事を決めたそうです。Yukiyngさんに、プレーリードッグのかわいい生態を聞くことが出来ました。
ー動画のブイ君ですが、何をしているところですか?
この場所は、普段の散歩コースの一つです。プレーリードッグの習性で小高い所に上って、カラスなどの天敵を警戒して見ています。
ー猫じゃらしは、ブイ君のおもちゃですか。生えている猫じゃらしでも遊びますか。
猫じゃらしで遊ぶ時もありますが、この時期ですと家族が花粉症なので、散歩中についたV(ブイ)の花粉を払うために持っていました。生えている猫じゃらしですと、喜んで『ちょうだい』という感じで食べてしまいます。
ーブイ君が普段好きな遊びはありますか。
遊びではないですけど、人に触ってもらうのが好きなので、抱っこしてわき腹をコチョコチョ撫でられるのが好きです。
ーブイ君の洋服は、プレーリードッグ用のものですか。
これは、洋服タイプのハーネスです。合う服がないので、いらなくなった洋服を使ってブイ用に作りました。最初はフェレット用の市販の物を買いましたが、サイズが大きかったので詰めて小さくし、そこから型紙をとって他のハーネスを作りました。
ー散歩している時に、ブイ君のことを聞かれることはありますか。
「この動物は何?」と聞かれることは、ほとんど毎日です。聞かれてもV(ブイ)がスタスタ歩いて行ってしまうのでゆっくりお答えすることは出来ないのですが。
ー子どもが寄ってきそうですね。
意外とみんな遠くから大人しく眺めてくれていることが多く助かっています。気が付くと後ろが行列になっているということもあります。
ーYukiyngさんにとってブイ君はどんな存在ですか。
いい意味で、私の生活を変えてくれた相棒という感じです。どうしても指先を甘噛みしてくるので、爪を伸ばすのをやめたりとか、ブイの爪がひっかからないように、スカートからズボンを履くようになるなど服装が変わりましたね。それこそ苦手な裁縫も頑張れるようになりました。いい意味で変化させてくれました。
取材を終えて
専用のハーネスなどを、最初に作り始めるのは大変だったと思います。それを笑いながら何でもないことのように話すYukiyngさんが印象的でした。変化する事はストレスに感じる事も多いですが、変化を喜べる事がブイ君への深い愛情の表れのように感じました。