2月3日、節分の日に恒例の恵方巻。スイーツでできたものなど変わり種も存在する中、香川県にあるのが「うどん恵方巻」です。提供しているのは、さぬき市の津田の松原サービスエリア。2022年は見た目にもインパクトのある「寅年バージョン」が登場しました。
うどん恵方巻とは、いったいどんなものなのか。気になる味や食感について、津田の松原サービスエリアの店長・雉鳥雄紀さんに取材しました。
恵方巻をうどんで作る
津田の松原サービスエリアがうどん恵方巻を提供し始めたのは、2017年です。
「恵方巻を作ろうという話が出た際、社内チームでアイデアが持ち寄られました。その時、酢飯の代わりにうどんで巻いてみよう、という話が挙がったんです。香川県といえば『うどん』のイメージが強いと思いますが、『うどん県ならではの恵方巻になるのでは』と考えたんです」
このアイデアを上司も後押しし、海苔の上にうどんを敷き詰め、そこにえび天・牛肉・にんじん・きゅうり・玉子・かんぴょう・椎茸を巻き込んだ「うどん恵方巻」が誕生したのです。讃岐うどんの味を再現するため、うどん出汁のジュレも使用しています。
「香川県内だけでなく、関西方面や隣県の徳島県からも注文や問い合わせをいただいています。見た目だけでなく、味にもこだわっています」
気になる食感は、どちらかというと「うどんを食べている感じ」だそう。手で持って食べる、新しいタイプのうどんとも言えそうです。
今年はトラ柄が登場!
2022年登場の「うどん恵方巻・寅年バージョン」は、愛らしい姿が印象的。表面を錦糸玉子で覆い、海苔で「トラ柄」にした手作りの品。また、具材には骨付鳥味の台湾唐揚げを採用しています。
「寅年バージョンは、去年オリジナル商品として作った台湾唐揚げを入れてみようという話になりました。また、香川の名物のひとつでもある骨付鳥の味に仕立てたので、味のイメージは、ちょっとジャンキーな感じです。でも、子どもでも食べられるほどよいスパイシーさと、マヨネーズのまろやかさがマッチしています」
ひとつずつ手作りでトラ柄に仕立てる作業は「正直、とても手間がかかります」とのこと。しかし「手間がかかる分、思いを込めて作っています。今のご時世、暗い話やイメージが多いのですが、お客様がびっくりしたり、微笑んでくれるといいなと思っています」と続けます。
「香川らしさ」「ここにしかない」を大切に
津田の松原サービスエリアは、これまでにも「さぬきうどんバーガー」や「う・どーなつ」など、一風変わった商品を開発し話題を呼んでいます。またセルフうどん店も併設し、サービスエリアに訪れた人たちに、香川ならではのサービスを提供しています。
「他とは変わったもの」や「ここに来たら食べられる商品」を開発し続けるのは「このサービスエリア自体が目的地になってもらいたい」という思いがあるからです。
「高速道路のサービスエリアは、休憩したり立ち寄ったりと、ひとつの通過点として捉えられています。でも私たちはここを『目的地』としてもらいたい。そこに美味しいものがある、そこでしか食べられないものがある。観光や出張で訪れる方に『香川といえば、あの津田の松原サービスエリアだな』と思ってもらえるように、これからも頑張りたいと思います」
津田の松原サービスエリアの「うどん恵方巻」「うどん恵方巻寅年バージョン」は、2月3日当日限定で、現地にて販売を行っています。(予約受付は既に終了)
次々と新しいアイデアが形になる、津田の松原サービスエリア。さて、次はどんな「香川らしい、美味しいもの」が誕生するでしょうか。