コロナ禍以降、密を避けなければならない状況下の中、キャンプ人気はますます高まっています。そんなブームの波に乗り、2021年10月29日、神奈川県綾瀬市に「NorMo Ayase Garage」(ノルモアヤセガレージ)がオープンしました。
アウトドア仕様にカスタムされた車や、キャンプギア一式がレンタルできる「キャンプライフシェアサービス」を展開。併設のカフェ「Peg COFFEE」では地域の食材を利用したメニューを提供しています。
プロデュースはアパレル事業を主軸に展開している株式会社アンティローザです。
アパレルブランドがなぜこのようなサービスに参入したのか、NorMo Ayase Garageをどんな場所にしたいのか、スタッフの村田くれあさんに話を聞きました。
初心者でもキャンプの楽しさを気軽に味わってほしい
「弊社の主軸はファッションビジネスですが、衣料品販売の枠を越えて何か一歩踏み込んだサービスを提供できないか考えていました。社内にアウトドア好きが多いことをきっかけに、アパレルのプロデュースやバイヤー経験を生かして、サービス展開することに決めました」
レンタルできるキャンピングカーは、後部が車中泊仕様にアレンジされているなど、工夫が凝らされています。キャンプギアに関しても、おしゃれで上質なラインナップを選りすぐったとのこと。
「特に初心者の方ですと、まずは何を揃えたら良いか、どこのブランドを選べば良いか迷ってしまうかと思います。初めての方にも安心して使っていただけるようなラインナップを用意しているので、まずはレンタルしていただいてキャンプの楽しさを味わって欲しいですね」
キャンプ上級者にもレンタルサービスは好評だといいます。
「購入となると値段が高いので、試しにレンタルしてみたいというニーズは多いです。少しニッチなブランドを揃えていることもあり、通の方にも珍しいねと喜んでもらえます」
今後もキャンプギアのレンタルや物販に力を入れて運営していくのでしょうか?と尋ねると、「実は、レンタルや物販はNorMo Ayase Garageを知っていただくための入口に過ぎないんです」と意外な返答が。
「もちろん今後もレンタルや販売ラインナップをより手厚くするために、今後は店舗改装も予定しています。ただ、アウトドア専門店にとどまりたくはなくて。ここに集まっていただいて、楽しんでもらったり非日常を味わったりしてもらうのが目標でもあるんです。それを実現するために何ができるかを考えたときに、広いガレージを生かしたイベントを開催したいな、と思い立ちました」
地域の人と作り上げるマルシェ
「せっかく店舗を構えるのだから、地域の繋がりを大切にしたい」という思いから、イベント第一弾として12月12日に「綾瀬マルシェ」を開催。出店者をはじめ地域の人と協力しながら準備を進めていきました。
農家やベーカリーをはじめ、似顔絵アーティストまで、地域のクリエーターが集結。出店者同士の横の繋がりで、あっという間に輪が広がっていったといいます。
イベント当日は大盛況。近隣住民含めたくさんの人が足を運んでくれたとのことです。
「初めてのイベントであたふたしていたのですが、出店者の方々に助けていただいて、無事に終えることができました。地域の温かさを身に染みて感じましたね」
綾瀬マルシェは2月も開催が決まっており、NorMo Ayase Garageの看板イベントとして定着しそうです。
ふらっと立ち寄れるような、居心地の良い場所にしたい
「おしゃれで居心地の良いスペースを作ってくれてありがとう」NorMo Ayase Garageに訪れる多くの方が、そう声をかけてくれるといいます。
カフェが併設されていることもあり、平日は主婦やカップル、土日はファミリー連れで賑わうとのこと。広々とした空間なので、密になり過ぎず安心できると好評です。
「ここは落ち着くからコーヒー何杯もおかわりしちゃう、なんて声もいただきました。リモートワーク目的で利用してくださる方も増えてきて、少しずつ地域に根差した場所になっている実感はあります」
毎日夜に開催される焚き火カフェも人気。手軽にアウトドア気分が味わえます。
今後は、ベビーヨガイベントや音楽イベントなどを企画中。あらゆる年代の方が興味をもって、ふらっと立ち寄れる場所にしたいとのことです。
「正直、オープンしてまだ2か月ほどなので、イベントも物販も探り探りでやっています。そんな新入りの私たちに、みなさん本当に優しくて。ご縁に恵まれているなと思います。これからもワクワクするようなイベントや居心地の良い空間を、地域の皆さんと手を取りあって作り上げていきたいです」