タイの伝統的なハーブ温熱療法 サロン経営者に学ぶ「冷え」のセルフケア

タイの伝統的なハーブ温熱療法 サロン経営者に学ぶ「冷え」のセルフケア
ユーファイに基づく施術を行う平岡祐子さん

少しずつ寒さも厳しくなり、身体の冷えに悩んでいる人もいるのではないでしょうか?冷えは慢性的な身体の不調や、免疫の低下だけでなく、ストレスを感じやすくなります。今回は、タイの伝統医学に基づくハーブ温熱療法ユーファイの施術を行っている平岡祐子さんに、身体を温めるおすすめのアイテムや、身体を温めるセルフケアについて聞いてきました。

ユーファイとは?

ハーブサ…チェンマイ
ハーブサ…チェンマイ

「ユーファイ」はタイ語で「火のそばにいる」という意味です。ハーブと温熱効果で、産後の女性のためのケアとして行われてきました。最近は、更年期や婦人科系の不調、冷えの改善の目的でユーファイを利用する人もいます。

以前からオイルトリートメントなどの施術を行なってきた平岡さんは、自身の婦人科系の不調をきっかけにユーファイに出会いました。

「ハーブ療法とボディワークを合わせたものがやりたかったので、ユーファイと出会った時はこれだ!と思ったんです。5年前にユーファイを学び、翌年にはタイのチェンマイで本場のユーファイも体験しました」
現在は、沖縄でユーファイ専門サロン「wind flow」を経営しています。

身体の冷えへのセルフケアのポイント

薬草玄米カイロ
薬草玄米カイロ

【身体を温めるおすすめアイテム】
手軽にできるのは、エプソムソルトという入浴剤を使って、湯船に浸かることです。エプソムソルトはマグネシウムが多く含まれていて温熱効果やリラックス効果があると言われています。飲むより身体の外から吸収させてあげる方が効果的なので、バスタイムに取り入れるのが良いでしょう。熱には乾熱と湿熱の2種類があります。使い捨てカイロは、乾熱という水分を奪いながら温める種類の熱なので、身体から離すとすぐに冷えてしまうことも。身体の芯まで温めるという点では、湿熱の玄米カイロや小豆カイロがおすすめです。食べ物で言うと、黒糖はエネルギーを作る材料になるので、おやつ代わりに食べると良いでしょう。

【身体の土台を作る】
運動不足になると、筋肉が動かないので熱を自分で作れずエネルギー不足になり、身体の温かさを維持できません。温める為の土台を作ることが大切です。太ももの筋肉にはエネルギーを作るミトコンドリアが多くあるので、スクワットで身体を動かすのがおすすめです。1日15分以上のウォーキングも良いでしょう。また、質の良い睡眠をしっかり取って身体が休息できる時間も大切です。

【自分のリラックスできる感覚を知る】
「施術をしていても思うのですが、リラックスしたり身体をゆるめる感覚がわからない人って意外と多いんです。そういう人は、家の近くにあるリラクゼーション施設などで、長めのマッサージをしてもらうと良いと思います。一度、自分のリラックスする感覚を覚えさせるんです。そうすると、セルフケアする時に自分の体に意識が向きやすくなり、リラックスできるようになりますよ」リラックスすると、夜に副交感神経に切り替わり血流も良くなるので冷え改善に繋がるそうです。

冷えは体質によるものではない

セルフケア講習
セルフケア講習

冷えは体質ではなく、生活習慣や食事など、自分の作ってきたものが原因だと平岡さんは話します。ストレスや睡眠不足で血流が不足していたり、運動不足で身体の中で作られる熱が少ない状態では根本的な改善には繋がりません。

「身体って、脳とか心と違って嘘をつかないんです。 なので、冷えや少しの不調を当たり前だと思わずに、身体からのサインやメッセージとして意識を向けて欲しいと思います。身体が温かくなると、心も穏やかになりますよ」

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