北海道 奈井江町(ないえちょう)。ゆめぴりかコンテストで最高金賞を受賞するほどの米の名産地です。
そんな奈井江町のふるさと納税の返礼品が話題となりました。今回はその返礼品を推薦した奈井江町役場の吉田将平さんに、返礼品を推薦した理由やその経緯について聞きました。
町のPRにはインパクトが必要
奈井江町では、2019年度より、ふるさと納税の返礼品として音を出して野生動物を撃退する「モンスターウルフ」を設定しています。
ふるさと納税返礼品の決定は、各事業者から自社商品の推薦があった場合、審査を行って決定する流れを取っていましたが、吉田さんは、新たな寄付者の確保や町のPRのためにも、新規返礼品の開拓を進めていました。
「何かインパクトのあるものはないか」と考えていた時、地元企業で製造され、外国でも知名度が増していた「モンスターウルフ」を見つけました。しかし、寄付額の設定が高額になってしまうことや、設置や設定の作業が必要となることなどがネックとなり、一旦話は白紙に。それでも吉田さんは諦めませんでした。
「モンスターウルフが他の自治体の返礼品には無い唯一のものですし、寄付にはいたらなかったとしても、返礼品として掲載していることで、町や町内企業をPRできる魅力的な製品だったので、ぜひ奈井江町の返礼品にしたいと思いました」
吉田さんは依頼を続け、ついに、技術者による設置費用も含んだ寄付金額に設定することで、2020年度の返礼品として晴れて登録されることになりました。
SNSで話題になり寄付が決定
その後、モンスターウルフはそのインパクトでSNS上で一気に話題に。話題を聞きつけた新聞社が取材に訪れ、実際に185万円の寄付が決定しました。吉田さんをはじめ奈井江町の職員もSNSで話題になっていることを知り、とても驚いたといいます。
「まさか本当に寄付してもらえるとは思いませんでした。本当に嬉しかったです」と吉田さんは笑顔で語ってくれました。
このモンスターウルフは、2021年度のふるさと納税の返礼品にも設定されています。
1人でも多くこの町の良さを知ってほしい
吉田さんの次の目標は、移住者を増やすことです。
「奈井江町は、過ごしやすくて居心地のいい町です。1人でも多くこの町の良さを知ってほしいと思います」
奈井江町では18歳以下の町民の医療費を無料にするなど、子育て世代の移住者の呼び込みにも力をいれています。
吉田さんは奈井江町を盛り上げるために日々奮闘を続けています。