息子の誕プレを忘れていた…!父親が深夜から手掛けた作品に「こんな父親になりたい」「クオリティ半端ない」の声

息子の誕プレを忘れていた…!父親が深夜から手掛けた作品に「こんな父親になりたい」「クオリティ半端ない」の声
どんどん作られていきます(@ktr_embroideryさんより提供)

刺繍やビーズなど、さまざまなハンドメイドの作品を作っている人がいます。世界に1つだけの作品はとても魅力的ですよね。

ししゅう店長(@ktr_embroidery)さんが、息子さんの誕生日に作った手作りのプレゼントをInstagram上に投稿すると「こんな父親になりたい」「クオリティ半端ない」「めちゃくちゃいいお父さん」などのコメントが寄せられ話題になっています。

ししゅう店長さんが作ったのは、手作りの刺繍入りの洋服でした。息子さんの誕生日プレゼントを忘れていたというししゅう店長さんは、深夜に作業を開始し、見事な手さばきでサメの刺繍を入れていきます。

刺繍④
刺繍④

誕生日当日、息子さんが保育所から帰ってくるまでに刺繡が完成しました。こんな素晴らしい手作りのプレゼントをもらったら、息子さんも大喜びでしょうね。とても素敵なお父さんですね。

刺繍⑤
刺繍⑤

刺繍を入れた洋服のプレゼント

このときの様子と刺繍について、ししゅう店長さんに話を聞きました。

ー息子さんの誕生日に”刺繍をいれた洋服”をプレゼントしようと思ったきっかけについて教えてください。
自分ができることで子どもの”特別”を作ってあげたいと思ったのと、子ども自身も特別なものというのが伝わりやすいかなと思ったので作りました。

ー洋服にはサメの刺繍が施されていますが、このデザインはどのようにして決められたのでしょうか?
子どもがクジラやサメなどの海洋生物が好きだったので、刺繍に選びました。

刺繍②
刺繍②

ー「保育所から帰ってくるまでに」とありますが、どのくらいの時間で完成することができたのでしょうか?
下書きの時間を除くと刺繍していた時間は、サメが1時間〜1時間30分くらいで後ろのクジラが2時間〜2時間30分くらいだったかなと思います。

ープレゼントをもらった息子さんの様子について教えてください。また、どんなときにプレゼントされた洋服を着ていますか?
洋服に刺繍をしたのが初めてだったので「おお〜!」って感じでしたね。むしろ隣でお兄ちゃんが興奮してて「自分もしてくれ」と言っていました。
洋服は普段からヘビロテしています。洗濯が終わる度に、保育園へ着て行っています。

ー今回の投稿には「素晴らしいパパさん」「こんな父親になりたい」など多くのコメントが寄せられていますが、どのように感じますか?
ありがたいですね!僕としては自分がやりたいことをやっただけだったし、なんならこれでおもちゃを買い忘れたことがチャラにならないかなくらいに思っていました。

刺繍に惹かれて

ープロフィールに”横振り刺繍”に魅了されたとありますが、魅了されたきっかけについて教えてください。また、ししゅう店長さんは普段どのような活動をされていますか?
元々和服や刺繍の入っている服や小物が好きでよく着ていたのですが、周囲の方から刺繍服に対する評判はあまりよくなくて…。それでも着続けていたら「自分でやれば?」と言われて調べていくうちに、コンピュータではなく、ミシンでこんなことができるのかと感動しました。もしできるようになったら何もない自分から変われるなと。今では刺繍は初めて長く続けられているものになっています。

ー”横振り刺繍”は普通の刺繍とはどのような違いがあるのでしょうか?
わかりやすいところでいうと、まずは抑えがないので針がむき出しになっているという点です。その分生地を自在に動かしやすいという特徴があります。また、右膝のところにレバーがあり、それを膝で押し込むとその分針が左右に振れるという特徴もあり、幅を調整しながら縫っています。この動きが”横振り”といわれている理由です。

ー刺繍を始めてからどのくらいでこれほど上達することができましたか?
ミシンを手にしたのは2021年12月末でしたが、そのときは自宅ではなく知り合いの作業場に置かせてもらっていたので、月に1〜2回ちょこちょこやる程度でした。本格的に自宅に持ってきて毎日扱うようになったのは、2022年10月あたりからだったと思います。なので、そこからと考えると今で1年4ヶ月くらいかと思います。

ししゅう店長
ししゅう店長

ー刺繍をするうえで大変なことはありますか?もしありましたら教えてください。
中古で手にしたミシンですが、以前の持ち主の方が自宅に入らないからとミシン台の端を切ってしまっていてかなり短くなっています。そのため、大きなものを縫うときに台に乗せられないのが大変ですね。それと、横振りミシンはもう新規の生産がされておらず、壊れたらなかなか大変なのでそこが怖いところです。

ー刺繍を始めてからどのような反響がありましたか?
まずすごいと言ってくださる方が増えてビックリしています。僕より歴が長くてすごい方はたくさんいらっしゃるのですが、ありがたいです!また、DMで依頼してくださる方が増えてきました!

ーこれからも刺繍でどのような作品を届けていきたいですか?
とにかく相手の方が喜んでくれるものを作りたいです。他の作家さんにはない僕だからこそできる刺繍だったり発信だったりをしていきたいですね。いつかは企業や作品とのコラボなども挑戦できたらと思っています。また、「旅する刺繍作家」を目標としているので横振りミシンと共に全国のいろんな土地を刺繍しながら巡りたいと思っています!

愛情が込められたとてもクオリティの高い刺繍でしたね。洋服が小さくなったとしても、息子さんの一生の宝物になることでしょう。

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