幼い子どもを1人でお世話しつつ家事もこなすとなると、疲労がたまってしまいますよね。
今回紹介するのは「ワンオペ育児中の母の対応に驚いたエピソード」です。
イラスト:23ca
幼い子どもがいるなか、夫が休職してしまい…
ユミ(仮名)さんの子どもがまだ1歳になって間もないころのエピソードです。ユミさんのご主人が病気になり休職することに。
それまでご主人は、仕事の合間に家事や育児にも積極的に協力してくれていましたが、協力が難しくなってしまいました。
それからは家事も育児もユミさんがワンオペで行い、ご主人の体調にも気を配らなければならず、休みは1分もないような生活を送ることになってしまいました。
さらにユミさんが住んでいた土地には縁がなく、両親や親戚、友人も遠方に住んでいる状況だったため、誰にも相談ができない状態。日を追うごとにどんどん疲弊してしまい、誰かに助けを求める連絡をする気力さえなくなってしまいました。
そんなある日、あまり電話をしてこないユミさんの母から着信があり、電話に出るとユミさんの異変にすぐ気がついてくれました。それから仕事の都合をつけてくれて、母が1週間ほど手伝いにきてくれたのです。
その期間中は母に甘えてゆっくり休むことができ、やっとまとまった睡眠や久しぶりに落ち着いた食事ができたユミさん。心身ともにリラックスができ、なんとか体調を回復させることができました。
母の優しさに触れて
このときの出来事についてユミさんに話を聞きました。
ーお母さんが来てくれたとき、どう思いましたか?
あのとき、母からの連絡がなかったら実際わたしはどうなっていたんだろう…といまだに思い返すことがあります。母も「なんとなく最近声を聞いていなかったから電話した」と言っていたものの母なりになにか感じるものがあったのかなと思います。
過去に私が一人暮らしで体調を崩したときに限って母から電話があり、助けてもらった経験から「超能力でもあるのかな」と冗談交じりで話すと「母ってそんなもんだよ」と返されたこともありました。
ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
それまでは家事も育児もちょっとぐらい無理しても自分1人でなんとかなると思い込んでいました。しかし、それで私が倒れてしまったら本末転倒、つらいときには意固地にならずに誰かに頼ろうと改めて思いました。そして、なるべくいろんな大人を巻き込んででも育児をしていくことがいいのかもしれないと考えています。
ー育児をする上で、大変なことはどのようなことでしょうか?
まず第一に子育てというものは、教わらずに浅い知識だけで子どもを育てていかなければならないと思っています。そんな手探りで過ごす毎日が不安で仕方がなかったです。目の前にいる小さな命は私がしっかりと面倒を見ないと生きていけないという重圧に何度も押しつぶされそうになりました。
そんな中での授乳、細切れの睡眠、交通事故並の大けがを負ったような体での産後…自分の想像を1000倍は超えるしんどさでした。そして、子どもがまだ幼いころは社会との接点もなく孤独で社会と切り離されたような気持ちが強く、それがつらかったです。
ー同じように育児に悩む方に伝えたいことなどを教えてください
絶対に一人では抱え込まないで、無理は絶対にしないこと。家事なんてしなくても生きていけるし、子育て本がすべてではありません。親でも友達でも行政でも近所の保育園でもネットの世界でも何でもいいから頼れる大人は絶対に多いほうがいいと思います。
※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。