赤ちゃんを連れての買い物は大変です。抱っこやおんぶをしていると、思うように物も運べません。赤ちゃん連れの買い物で苦労したという方も多いのではないでしょうか。
今回紹介するのは「赤ちゃん連れの買い物での店員さんの優しい行動」についてのエピソードです。
イラスト:23ca
思わず大量に買い物をしてしまい…
アイ(仮名)さんが0歳の娘を抱っこ紐で抱いて外出をしたときのことです。
スーパーで軽く買い物をするつもりが、思いがけず特売品が多かったためカゴいっぱいに商品を入れてしまったアイさん。アイさんは、産前の癖でセルフレジへ並んでしまいました。
まだ首のすわらない娘の頭は常に片手で支えていなければいけません。片手でピッピッと会計を進めていましたが、袋の中に上からどんどん詰めていたのでエコ袋の中はでこぼこに。それも大量に買ってしまったため、袋は2つになってしまいました。
あとは袋をカートに乗せて車まで行くだけなのにもかかわらず、明らかに片手で持てる量ではなく「なんでこんなに大量に買った?」と呆然としてしまいました。
アイさんは「今思えばマミーブレインというやつだったのでは」と思ったとのこと。
するとそこへ、すっと店員さんが横から現れて「お手伝いさせていただいてもよろしいでしょうか?」と有無を言わさぬ笑顔で手を差し伸べてくれたのです。
パンパンに詰まった袋のでこぼこをササっと整えて、上部分の口を軽くしばって、カートに移してくれた店員さん。そして「大変ですよね。頑張ってくださいね。お気をつけて」とアイさんに声をかけました。さらに店員さんは、娘に向かって「ばいばい!」と手を振って見送ってくれたのでした。
温かいサポート
このときの出来事について、アイさんに話を聞きました。
ー助けてもらったとき、店員さんに対してどう思いましたか?また、なんと伝えましたか?
セルフレジのところにいる店員さんは、今まで駐車券を配っているだけだという印象でした。そのため、なんて自然に声をかけて助けてくれるんだろう、と感動しました。あとから思えば、私の手際が悪くてセルフレジの列が滞っていたからかもしれませんが、当時はとにかくありがたかったです。
ワタワタして「ありがとうございます」「すみません」しか言えなくなってしまった私に対して、終始笑顔で優しく声をかけてくださった店員さんがまぶしかったです。
その後その店員さんとは会えていないそうですが、今後また会うこともあるかもしれませんね。
ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
もともと積極的に人助けをするタイプなのですが、他者に手助けしてもらったのは初めてのことでした。幼い子を抱いて、自分1人で買い物をしていたときとは異なる不自由さを実感し、サポートを受ける側になったのだなと思いました。そしてそのサポートが大変温かいものであると知りました。
ーこのような経験と同様、子育てをしていて大変なときはどんなときですか?
基本的にワンオペ育児をしているので、毎日娘と一緒に過ごしています。買い物や外食、役所系の用事など、自分1人ならなんの苦もなくパッと済んでいたことが、倍以上の時間をかけなくてはなりません。
回覧板を隣に回すのにも、子が寝たタイミングを見計らって行きますが、ドアを閉める音で起きるのか、帰宅すると大声で泣いてしまうこともあります。かといって、冬の時期は厚着をさせなくてはならず、外出の準備をするとなるとさらに大変です。
ー子どもと一緒にいて困ったとき、周りにどういった対応をしてもらえると嬉しいと思いますか?
あまり気を遣われるとかえって申し訳なくなってしまうのですが、声をかけたときには手を貸してくださると嬉しいです。
ーこの経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?
自分の子のことに集中していると、いっぱいいっぱいになってしまいがちなのですが、周りの人は意外と見てくれているのだと思います。子育て経験者も多いはずです。困ったときは助けを求めると、必ず誰かが手を貸してくれると思います。
周りの温かいサポートは嬉しいですよね。お互いに助け合えるような世の中になるといいですね。
※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。