産婦人科で…赤ちゃんの泣き声に罪悪感の私 すると、スタッフのひと言で“リラックス”できるように

産婦人科で…赤ちゃんの泣き声に罪悪感の私 すると、スタッフのひと言で“リラックス”できるように
『産後の話①』イラスト:yoyoi

初めて子どもを出産するとき、右も左も分からないような状況に不安や緊張でいっぱいの方も多いのではないでしょうか。

今回紹介するのは「産婦人科のスタッフが掛けた一言にほっこりする話」です。

イラスト:yoyoi

初めての出産

ミナ(仮名)さんが初めて子どもを出産したときのエピソードです。

ミナさんが第一子を出産したとき、一家は転勤していたため両実家から離れた県に住んでいました。ミナさんの母も他界してしまっていたため、里帰りや義母に来てもらうことは考えず、夫婦二人での子育ての予定だったといいます。

そして迎えた出産のとき、子どもは少しだけ未熟児で小さく生まれました。授乳のときに子どもがうまく飲めなかったり、寝かしつけることにも時間がかかったり、悪戦苦闘していたミナさん。
たまたまその同時期に同じ産婦人科で出産したママさんたちは、上にもお子さんがいることもあり、授乳も沐浴もスムーズで、ベテランママのようでした。

部屋に食事が運ばれてくるときは、食べようとすると子どもが泣き始めて、新米ママのミナさんは罪悪感ですぐに子どもを抱っこしていて、出来立てを食べることができませんでした。

そんなとき、回診に来た先生と看護師さんは「子どもの泣き声はクラシックだよ。クラシックを聴きながら温かいうちにゆっくり食べなさい。赤ちゃんの泣き声を怖がらないで、楽しんで」と声をかけてくれたのでした。

『産後の話②』
『産後の話②』

一緒に過ごす今が幸せ

この出来事についてミナさんに話を聞きました。

ー先生と看護師さんに声を掛けてもらったとき、どう思いましたか?また、なんと伝えましたか?
勝手に「赤ちゃんが泣いているのに放っておく親はいけない親だ」と思い込んでいました。あまりにも私が神経質で緊張していたので「泣き声はクラッシックだよ」と言って、リラックスさせてくれたのだと思います。
あのときは一生懸命だったけれど、小さい赤ちゃんの泣き声は「本当にかわいい」と今になって思います。もちろんほったらかしではなく、オムツなのか、寒いのか、お腹が空いているのか、眠いのかなど気にしてあげる必要はありますが、クラシックという表現が素敵だと思いました。

ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
子どもが泣いていても、ある程度は自分も落ち着いて穏やかに話しかけることができるようになりました。

ー育児をする上で、大変なことはどのようなことでしょうか?
私は思い通りにいかないことが多いことだと思います。誰かと約束していたり、仕事がある日に限って子どもが熱を出してしまったり、同じ日にそれぞれの子どもの用事が一気に入ってしまって、スケジュール調整に忙しかったり…。
私だけの体調やスケジュールだけではないことを感じました。また、子どもが多い分、喜びも多ければそれぞれのトラブルや成績などで悩むことも多いのが、一番大変だと思います。自分のことより子どもが心配で、過剰に気にしてしまうこともあります。

ー同じように育児に悩む方に伝えたいことなどを教えてください。
「あっという間に大きくなる」とよく言われていますが、イヤイヤ期はとても長く感じます。でもやっぱりあっという間で、1年前に比べるとできることや、背も伸び、手も大きくなり、一人立ちしていくので「一緒に過ごせる今が幸せなのだ」と噛み締めてほしいです。

初めてのことは緊張するけれど、その気持ちも含めて楽しめたらいいですよね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

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