ゆうりさんは、染色体異常(4pマイナス症候群)をもっており、tenbo専属モデルとして活躍しています。ゆうりさんのお母さん(@yuri2010824)は、Instagram上でゆうりさんの日常やモデル活動などについて発信しています。
今回は、ゆうりさんのお母さんにゆうりさんについて話を聞きました。
4pマイナス症候群について
ー染色体異常(4pマイナス症候群)とはどのような疾患なのでしょうか?
4pマイナス症候群とは『染色体異常のひとつです。生まれる前から体が小さく成長障害があり、重度の精神発達の遅れやてんかん、心疾患および身体的な発達に多くの影響を与えます』と文献などには書かれていますが、同じ病気でも症状はさまざまです。
ゆうりも主治医には「ゆうり自身がカルテだから良いことも悪いこともゆうりがどんなふうに成長するかは誰にもわからない。今できることをお母さんの無理なくやっていこうね」と言われました。本当にその通りだと思います。
ーゆうりさんが生まれて間もない頃に国の難病として指定されている4pマイナス症候群と診断されたとき、どのような気持ちでしたか?
10ヶ月で病名を診断されました。
3歳上の長女を育てていて、ゆうりを見ていて何か違うなぁと感じていたのもあり、医師から診断を受けたときは夫婦共に取り乱すことなく「やっぱりかぁ」と苦笑いした覚えがあります。
その後もクヨクヨしない私に、主治医から「カウンセラー必要ないね(笑)」と言われました。当時、年少の長女とゆうりの子育てはバタバタの毎日。
そのおかげか「どうしよう…」などと考える時間がなかったようです。けして私のメンタルが強いわけではありません(笑)
ー4pマイナス症候群を抱えていることで日常で困ることはありますか?
とくに困っていることはないですが、ゆうりが今の生活を楽しんで満足しているかなぁとは気になります。
本当に困ることがでてくるのは18歳の支援学校を卒業してからだと思うので覚悟しています。
ー普段、ゆうりさんとはどのようにコミュニケーションを取っているのですか?
発語は無いけど、ハミングで「うん」「いや」などこちらの問いかけに答えてくれます。
ただYesやNoも怪しいときがあるので、本人の要求をこちらが読み取ることがほとんどです。
ゆうりさんのモデル活動について
ーゆうりさんについてInstagramで投稿しようと思ったきっかけについて教えてください。
2019年11月にtenbo専属モデルになったことをきっかけに、4番染色体異常・4pマイナス症候群という病気や現状を知ってもらいたいなと思いはじめました。
ーゆうりさんがモデルを始めようと思ったきっかけについて教えてください。
当時、ゆうりとヨガをしてくれていた先生に「こんなのがあるよ。応募してみたら?」と、tenboのショーを紹介されました。
ーモデルを始めたことによってゆうりさんに何か変化はありましたか?
人に見られること、注目されることが大好きになったようです(笑)
ファッションショーのリハーサル時、親がハラハラするようなテンションなのに、本番になるととても楽しそうな顔でハッピーテンションに変わります。
ーモデルとして綺麗な衣装を身にまとったときのゆうりさんの様子について教えてください。
お化粧のおかげかもしれませんが、衣装を着たり、ヘアメイクをすると顔つきや雰囲気が変わるように思います。
投稿を通して伝えたいこと
ー投稿において、同じ病を抱えるお子さんを持つ方から多くのコメントが寄せられていることについてどのように思いますか?
皆さんからのコメントで私がたくさん勇気をもらい、頑張ろうという気持ちになります。
応援してくれる皆さんに私の思いやゆうりのこと、伝えたいことや知ってもらいたいことなど、もっとたくさんあるけど、SNSは話言葉とは違うのでなかなか難しいところです。
ー活動を続けていくことでどのような人にどのようなことを伝えていきたいですか?
肢体不自由児・重度知的障害・てんかんあり・発語なしの重度な障害をもつゆうりが、日々楽しく生きている姿を同じような病気を持つ家族はもちろん、このような病気に携わる医師、学校の先生、リハビリの先生など関係者の方たちにも届いたらいいなと思います。
私自身が柔軟な主治医、臨機応変な学校、家族のようなリハビリの先生たちに出会い、とても助けられています。
この病気だから「こう」という概念を持たずに、病気をもつ子どもや家族に接してもらえるとハッピーじゃないかなと思います。
夢・目標について
ープロフィール内で「tenboの服を着て自分の足でステージに立つこと。姉と手を繋いで歩くこと」を夢にしているとありますが、叶えるために何かしていることはありますか?
この夢は昔のものなので、今は違う夢があります。
ファッションショーに出演するゆうりを見て「希望と勇気をもらえる」などや、笑顔で踊るチアのパフォーマンスを見て「元気やパワーもらえる」と言ってもらうことがあります。
この先もずっとみんなにそう思ってもらえるようなゆうりでいること、それが今の夢・目標です。
ファッションショーやチアのパフォーマンスをするゆうりさんに、元気をもらえるという人はたくさんいるでしょう。これからも夢・目標に向かって進み続けるゆうりさん。今後もたくさん活躍してほしいですね。