ダンボールは、日常の中でよく見かける身近な素材ですが、アーティストの手にかかれば、驚くべき美の造形を生み出します。
ダンボールアーティストのオダカマサキ(オドンガー大佐)(@colonel_odonger)さんは、SNS上に多くの作品を投稿されています。その作品の数々は多くの人に驚きと感動を与えていました。
作品が投稿されると、「素晴らしいです」「生命を感じます」「凄いなぁ」など賞賛のコメントが寄せられており、多くの人を魅了していることが分かります。
この素敵な作品の作者であるオダカマサキさんに話を伺いました。
ダンボールアートを始めたきっかけは?
ーダンボールアートを始めようと思ったきっかけを教えてください。
家に引越したあとのダンボールがたくさんあって、息子と一緒に工作をはじめたのがきっかけです。週末のたびに、息子が欲しがるモノを色々作っていたら、段々と作るモノが高度化し、スキルアップしていきました。
オダカマサキさんは、2017年に会社員をしながらダンボールアーティストとしての活動を始められたそうです。
ー一つの作品を作るのにどのくらい時間をかけていますか?
簡単で小さなものは数時間、複雑で大きなものは2ヶ月半くらいかかります。
ーダンボールアートをつくるときのこだわりを教えてください。
僕の作品は
①なめらかな曲面を作るために、アルコールで湿らせて柔らかくし曲面を作る「捏ねる」技法を使っている。
②ダンボールは一色しか無いので影で彩り、色や質感を表現。毛が重なった部分は毛と毛の影でより暗く見え、鱗等はもう少し影の遠方が減り、少し硬く見えるようにしている。
③生き物の形や生体、歴史を調べてから造形。
この3点が僕のこだわりです。
ーお子さんは作品についてなんと言っていますか?また、一緒に作品を作ることはあるのでしょうか?
息子が小さい頃は一緒に作って遊んでいました。最近は上の子が高校生、下の子が中学生になり、一緒に作ることは減っています。今は僕の展示やワークショップを手伝ってくれています。
息子が小さい頃、幼稚園のハロウィンイベントの前の夜に「明日ドラゴンを被って行きたい!」と言われ、疲れていたので「パパごめんなさいしてもいいかな?」と息子に話すと、「パパはいつもやる前から諦めちゃ駄目だって言うのに、パパは諦めていいの?」と言われ、徹夜で仕上げて納品、すごく喜んで幼稚園に行きました。 折角作ったのでSNSに上げる様になり、企業様からのご依頼や作品展示のお誘いをいただき、今日に至ります。僕の才能は、息子が発見してくれたモノだと思います。
ー「オドンガー大佐」として活動されていますが、この名前の由来があれば教えてください。
ガンダムの「スレッガーさん」が好きだった僕に、本名「オダカ」を混ぜて友人に呼ばれたのがきっかけです。
ー今までで一番お気に入りの作品などありますでしょうか?
どれも気に入っているのでお気に入りを一つ決めるのは難しいですが、一番新しい「麒麟〜KIRIN〜」が気に入っています。小さい頃からキリンと麒麟が同じ音なのに疑問を持っていて、色々調べて作った作品です。
ー今後はどういった作品を作る予定ですか?
今2冊目の本を執筆していて、そのために作品をたくさん作っています。僕の普段作っている作品も掲載しますが、皆様にも作っていただける型紙と作り方、普段使っている道具等も紹介する予定です。特に動くダンボールアートとして、スナップボタンを使った作品も紹介しています。工作のヒントとして応用しやすい内容になっていますので、楽しみにしていただけると嬉しいです。
どの作品も、ダンボールから出来たとは思えない造形ですよね。オダカマサキさんの本では、型紙や作り方が細かく説明されています。挑戦してみたくなりますね。