リモートで肌のホームケアをサポートするエステティシャン 目指すは「卒業できるエステサロン」

リモートで肌のホームケアをサポートするエステティシャン 目指すは「卒業できるエステサロン」
名古屋市でエステサロンを経営する日下恋さん。

愛知県名古屋市でエステサロンを経営する日下恋さん。インスタグラムのライブ配信では化粧品の使い方だけでなく、スキンケア勉強会も実施。話題の成分や肌の基礎を学べると好評です。“リモートで顧客の肌を磨くエステティシャン”という、そのスタイルに至った経緯について、日下さんに話を聞きました。

リモートエステを始めたわけ

施術中
施術中

日下さんがSNSを使った配信を始めたのは2022年5月。それまではサロンワークをベースにしていましたが、コロナ禍により大きな変革を迫られたことがきっかけでした。

「当店は名古屋の繁華街である栄にあります。2019年頃からコロナ禍によってお客様の足は遠ざかるようになり、さらに対面式のエステ自体も敬遠されるようになりました。2007年から続いたサロンは存続の危機に陥りました。ついに廃業か、と思いましたね」と日下さん。

次なる一手を模索していた時、展示会でとあるサロン専売の化粧品と出会います。

展示会
展示会

「昔からサロン専売品はありましたが、流通が違うだけで直販しても構わないのではと思う商品が多かったんです。でも、その化粧品はテクニックを必要とされるため、エステティシャンが並走することが求められるものでした。しかもきちんと“結果が出る”化粧品。これなら新しいやり方に挑戦できるかもと思いました」

その新しいやり方こそが、ホームケアをサポートする“リモートエステ”だったのです。

それぞれの悩みは個別対応でフォロー

高濃度のレチノールを導入するので、最初のA反応(皮膚がめくれたり、赤くなったりする状態)をどう乗り越えるかが課題だったそうですが、そこはDMなどでしっかりサポートするイメージをもっていたという日下さん。化粧品の商品力とSNSによる配信力を使いながら訴求し、個別の悩みにはDMでフォローしていくというスタイルを考えつきました。

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いまやライブ配信による美肌講座は、同業者もチェックするほどの人気。全国各地にいるインスタグラムのフォロワーを彼女の名前にちなんで“恋ズ”と名づけ、肌に関する有益な情報をシェアしています。

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顧客の肌には直接触れられないリモートエステ。このため日下さんは、メッセージや画像を通して顧客の状態を把握し、ケアを提案し続けることを大切にしています。そのきっかけは、扱っている化粧品の開発者との会話でした。

「こういったすぐに結果の出ない、しかも一旦は赤みが出るなどマイナスな反応がある化粧品を扱う際、お客様に対してきちんとした説明が必要です。私は、開発者に『深刻な肌悩みで何も信じられず不安になられている方とどのようにして信頼関係を築かれるのですか』という質問を投げかけました。すると、『とにかく丁寧に写真で結果を見せながらご安心いただくように努めました』という答えが返ってきました。開発者が元エステティシャンということもあり、その姿勢に感銘を受けましたし、私もそうあるべきと思いましたね」

卒業できるエステサロンに

サロンワークに加え、新しいビジネススタイルを構築しても、日下さんには変わらない思いがあります。それは、“お客様のお悩みに最短で結果を出す、卒業できるエステサロンであり続けたい”ということ。

「美の奴隷になって人生を楽しめないのでは本末転倒。美しくなることで自信を取り戻し、その後の人生を豊かに楽しく過ごしてもらいたいと思っています」

かつてはコンプレックスの塊だったという日下さんだからこそ、たくさんの人の悩みに寄り添うことができるのかもしれません。

サロン
サロン

最後に、日下さんが行っている美肌レッスンの、ほんの一部を紹介します。

1. 洗顔の温度
熱いお湯で洗うと乾燥しすぎてしまうのでNG。ぬるま湯で洗うと言われていますが、30℃といわれてもピンときませんよね。そんなときは、“あったかくも冷たくもない温度”を意識してみてください。

洗顔
洗顔

2. 洗顔の仕方
しっかり泡立てて泡で顔全体をマッサージするように。洗い残しがないように、洗えたと思ってからプラス5回洗い流すことをお勧めしています。

3.クリームの塗り方
化粧品を塗布する際に気をつけたいのが摩擦。化粧水や乳液を塗る際、手で激しくこするように塗るのは避けましょう。手のひらで肌表面に押し込むように、ハンドプレスで摩擦を軽減します。

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