SNSで見つけた“映え”ているメニューの裏側を、オーナーや担当者に取材するシリーズ企画「編集部、SNS映えメニューを追う!」。今回は、香川県三豊市にあるフラワーサロンで販売されているテイクアウトのソーダドリンク「父母ヶ浜の夕日」を紹介します。
「ルーチェ・ボタニクス」は、アクセサリーやキャンドルなどのフラワー雑貨販売を始め、リース作りなどのワークショップを行うフラワーサロン。アースカラーをベースに、ピンクやブルーなどのはっきりした色を用いた、愛らしい世界観を持っています。
ソーダドリンクのモデルとなった父母ヶ浜(ちちぶがはま)は、「日本のウユニ塩湖」とも呼ばれる、香川県三豊市の夕日の絶景スポット。インタビューに応じてくれたのは、店長の船本裕香さんです。
―このメニューが誕生した経緯を教えてください。
お店がオープンしたのが2018年9月で、2019年7月にテイクアウトドリンクをスタートしました。フラワーサロンなので「お花の魅力を多くの方に知ってもらいたい」と思い、オーナーの林田美穂が考案。私もスタッフも「自分たちが飲みたいもの」「季節感のあるもの」「写真が撮りたくなるもの」とアイデアを出し合いました。コーヒーやタピオカドリンクをはじめ、このソーダドリンクも試作を重ね、持ち運びやすいようにと蓋つきのボトルにしたり、お花も見えやすいフォルムにしたりと、工夫しました。
―「父母ヶ浜の夕日」はどんなドリンクですか。
三豊市で「映え写真」スポットとして有名な「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」をイメージしました。フラワーサロンで提供するソーダドリンクなので、エディブルフラワーのパンジーを使っています。お花が浮き上がらないように、ボトル面にはりつけながら炭酸を注いでいます。底の方にあるリンゴの角切りは、父母ヶ浜の砂浜をイメージ。上半分の青色微炭酸は、バタフライピーで色付けしています。
―おすすめの飲み方を教えてください。
最初はベージュと青の2層になっていますが、レモンシロップを注ぐと青がピンク色に変化します。色の変化を楽しみながら、父母ヶ浜の有名な夕日を想像してみてください。ストローでかき混ぜながら飲むと、リンゴのまろやかさと、レモンの酸味がちょうどいいバランスになります。
―商品として出してみて、手応えはいかがですか?
ドリンクの写真を撮りに来られる方が増えましたね。ハーバリウムやアロマキャンドル作りといったワークショップの合間や後に、注文してもらったりもしています。私たちは「お花のある豊かな生活」を伝えるのが仕事です。このドリンクも、お花の魅力をより多くの方々に知ってもらえる大切なツールの1つです。お花は、生活の癒しや元気につながると思っています。
―お客さんへのメッセージをお願いします。
ほっと一息いれたい時、日常頑張る自分へのご褒美としていかがですか? お店から父母ヶ浜まで車で7分ほどなので、テトラポットの上などに運んでみて、映え写真を撮ってみてください。
花の魅力を通じて、人生を豊かにするお手伝いをしたいと語る、船本さん。店内には生活に癒しや元気を届けようと、ドライフラワーたちが出番を今か今かと待っているかのようです。
花に癒された後は、花と夕日が奏でる“映え”メニューをテイクアウトして、父母ヶ浜に足を運び、瀬戸内海に沈む夕日の美しさに浸るのも一興かもしれません。