ブルーサンタに海ごみビンゴ!? 笑顔で終わるビーチクリーン活動の仕掛人

ブルーサンタに海ごみビンゴ!? 笑顔で終わるビーチクリーン活動の仕掛人
「Design The Earth」を主催する田中真利子さんと山田富士夫さん

かがわの里海コンシェルジュが今回お伝えするのは、香川県三豊市詫間町の海岸で、ビーチクリーンアップなど海で活動することの楽しさを伝える「Design The Earth」を主催する、海ごみリーダー(※)の田中真利子さんと山田富士夫さんのお話です。

(※)海ごみリーダーは、「かがわ里海大学」が開講する「海ごみリーダー養成講座」の修了生。ビーチクリーンアップや海ごみ調査の活動を主催するなど活躍しています。

皆さんは、「海岸のごみ拾いって、重労働で大変そうだな」と思ったりしませんか?「Design The Earth」のイベントに参加すると、そんな思いも吹き飛んで、笑顔になる出来事に出会えますよ。

写真2さしかえ
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筆者が田中さんと山田さんのコンビに出会ったのは、「かがわ里海大学」の講座がきっかけでした。シブメン山田さんと、明るく元気いっぱいの田中さんは、アウトドアが大好きな仲良しコンビ。2人ともかがわ里海大学の「里海(プロ)ガイド養成講座(応用)」修了生でもあります。そんな2人が、ビーチクリーンアップイベントを主催するチームを立ち上げたと聞き、参加してきました。

最初に参加した夏のイベントで驚いたのは、参加者全員の服装が“Blue=青色”だらけだったこと。「青色のものを身につけて参加してね」と聞いてはいたのですが、中には可愛らしい「ブルーサンタ」として、ごみ拾いする方も!

暑い中のごみ拾いはしんどかったけれど、初めましての参加者同士でも一体感が生まれ、楽しくごみ拾いができました。

写真3
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活動の休憩時間を活用して、山田さんが「海ごみミニ講座」を開講。「瀬戸内海へ流れ出た海ごみの約半分は、太平洋に流れ出てしまいます。太平洋の島には、流れ出たプラスチックごみをエサと間違って食べる生き物がいるんですよ」との山田さんの説明に、「それは大変だ!」と、後半のごみ拾いのモチベーションも上がります。

写真4
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イベントが終了すると、「頑張った子どもたちにプレゼントがあるよー!好きなのを選んでー!」と、田中さんが呼びかけていました。気になって近づいてみると、田中さん“手づくり”の貝のアクセサリーを子どもたちにプレゼントしていました。可愛い首飾りに子どもたちも大喜び! 周りの大人にも、「可愛いのもらって良かったね!」と笑顔が広がります。

続いて参加した冬のイベントでは、活動の前に、大人だけと子どもだけのグループに分けられました。筆者は大人のグループに入り、山田さんの指揮のもと、ICC(=Inteational Coastal Cleanup)データカードを使って、カードに掲載されている海ごみの種類ごとに数えて記録しながらごみ拾いを進めました。

写真6
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一方で「子どもたちは何をしているのだろう?」と横目で見ていると、海岸で何かを見つけて拾っては、「見つけたよ!」と歓声をあげながら、田中さんの元へ走り寄っています。田中さんはそれを確認すると、シールを子どもたちのカードに貼りながら、「おーすごい!ビンゴになったね!」と声かけをしていました。

もしかして、「海ごみ」でビンゴゲームをしている?……楽しそう! 筆者も、子どもたちに交じりたいと、ひそかに思ったほどでした。

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写真8改
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ごみ拾いの疲れも、真夏の暑さも真冬の寒さもものともしない、この笑顔満開のイベントの秘密が知りたい。2人はどんな思いからこの活動をしているのか、話を聞きました。

「ごみ拾いってマイナスのイメージがあるじゃないですか。汚いとか、重労働とか。でも実はそうじゃないんだよっていう“新しい視点”をみんなに持ってほしいんです。参加者に『海ごみ拾いって楽しいね!』って思ってもらいたい。お堅いこと抜きで、まずは“遊びのような感覚”で、海に触れてほしいんです」と、話す田中さんの言葉から、イベントへの真っすぐな思いが伝わってきました。

山田さんは「“まずは楽しむこと!”そこから、海や海ごみについて、参加者自身の“気づき”が生まれればいいなと思っています。僕は、海ごみの学びを大事にしたくって、海ごみ問題を伝えたいという思いが強いのですが、田中さんは、子育ての経験から子どもの心をつかむのが上手くて、子どもを楽しませるアイデアが豊富なんです。個性の異なる2人がうまいことブレンドして、イベントの企画も練り上げてるんですよ」と、教えてくれました。

なるほど! それが、毎回、内容の異なる楽しさ満点のイベントへとつながっているのですね。

山田さんからは、「そもそも、僕らの活動のきっかけは、香川県が行っている“里海づくり”なんですよ」とのありがたい言葉もいただきました。かがわ里海大学の「海ごみリーダー養成講座」を受講することで、講師に直接、海ごみ回収イベントを企画する際の疑問をぶつけて答えてもらう中で、「自分でもやってみよう!」という前向きな気持ちになれたそうです。

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これからは、クリーンアップイベントの主催に加えて、学校などでの出前授業などの様々な海ごみ普及啓発イベントでの活躍が期待されます。2人の今後の活動から目が離せません!

写真12
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